脱原子力宣言
ある電力会社OBのインタビュー:エイプリルフール編

これであなたも原子力安全・保安院

Scouter
放射線量や被曝量がドラゴンボールのスカウターの数値のように一桁づつ大きくなるにも関らず、「健康には影響がない」と言い続ける原子力安全・保安院。何度も聞いているうちに、あるパターンがあることに気がついた。「被曝量を記者会見で話す時にはこうやって説明する」という虎の巻のようなものがあるに違いない。そこで、その虎の巻を彼らの過去の発言からリバース・エンジニアリングしてみた。

1μSv (マイクロシーベルト)

胸部X線検診1回に受ける放射線量(50μSv)の50分の1。健康には全く影響がない。

10μSv(マイクロシーベルト)

胃のX線検診1回に受ける放射線量(600μSv)の60分の1。健康には全く影響がない。

100μSv(マイクロシーベルト)

胸部X線CTスキャン1回に受ける放射線量(6.7mSv)の約70分の1。健康には全く影響がない。

1mSv (ミリシーベルト)

放射線業務に従事する人の年間被曝量(50mSv)の50分の1。健康には影響がない。

10mSv (ミリシーベルト)

厚生労働省が特別に設定した、福島第一原発で働く人たちの許容被曝量(250mSv)の25分の1。健康にはほとんど影響がない。

100mSv(ミリシーベルト)

リンパ球が減るとされている被曝量(1Sv)の10分の1。ただちに健康に影響が出るレベルではない。

1Sv (シーベルト)

48時間に死亡するとされる被曝量(50 Sv)の50分の1。ただちに生死にかかわる状態になるレベルではない。

10 Sv (シーベルト)以上

被爆者はすぐに病院に運ばれたが、正確な被曝量は不明。

 

◇ ◇ ◇

 

冗談はさておき、実際に健康に影響が出ると言われているレベルは100ミリシーベルトなのでこの数字は覚えておくと良い。平常時に放射線業務に従事する人の年間被曝許容量が50ミリシーベルトに定められているのはこれが理由(ただし、妊娠可能な女性は5ミリシーベルト、妊婦は1ミリシーベルト。参照)。

放射線を浴びるとその被曝量に応じた数の細胞が破壊されるが、人間には細胞の修復能力があるので、すべての細胞が癌になるとは限らない。同じ100ミリシーベルトでも、短期間に被曝した場合と、長期に渡って少しずつ被曝した場合では、前者の方が危険性が高いのはその修復が間に合わなくなってしまうから。

福島第一原発ではすでに17人の人がわずか数日の間に100ミリシーベルト以上被曝してしまっているという状態で、彼らは日本国民のためにまさに「命がけ」の戦いをしていると言える。

ちなみに、被曝量の単位はミリシーベルト(mSv)だが、放射線の強さは毎時ミリシーベルト(mSv/h)なので誤解しては行けない。少し前に福島第一原発から30キロメートル離れたところで毎時100マイクロシーベルトの放射線が計測されたが、これは1時間あたりの被曝量なので、そこで10時間外に立っていると1ミリシーベルト(1000マイクロシーベルト)の被曝を受けるという計算になる。

その意味では、毎時100マイクロシーベルトは確かに「すぐに健康に影響が出るレベルではない」が、そんな環境で1日10時間のペースで農作業を100日すると、「健康に影響が出る」と言われている100ミリシーベルトになってしまうので、注意が必要だ。

ちなみに、こんな原発災害を繰り替えさないためには、私たち一人一人がもう少し原発問題をちゃんと理解する必要がある、という呼びかけ No More Fukushima (ノーモア・フクシマ)をしているので、そちらもぜひとも参照していただきたい。 

Comments

100mSvじゃないのん?

「妊婦の場合は1ミリシーベルト」のソースは?

kiza

虎の巻の指南役は天下りの役人ですね。

反核

もっとわかりやすく言うと、

1. レントゲンによるX線検査と同等レベル
2. CTスキャン1回と同等レベル
3. 東京-ニューヨーク間を飛行機で往復するのと同等レベル
4. 過去に行われた核実験と同等レベル ←いまココ(プルトニウム検出を受けての発表)
5. 核戦争と同等レベル


こんな感じ?
一線を越えて5段階目に突入しそうな様相を呈しているのがなんとも。

Kokorohamoe

細胞が破壊されるというよりも、
細胞中の遺伝子の配列が乱され
その乱れた遺伝子が=癌になりえる細胞
一般的な細胞も代謝を繰り返すので
周囲の細胞正常な細胞が増殖する確率A:B異常な細胞が増殖する確率
がA>Bのときは問題ないが A<Bであるときに癌と呼ばれる状態になる。
という事だと思います。
 
熱などにより細胞が破壊されて死滅してしまうならば、即死 瀕死でなければ、助かる確率が高いですが、細胞が破壊されず、長期間にわたり、異常な遺伝子を持つ細胞を増殖させ続ける事がより深い問題だと思われます。

urax

> 平常時に放射線業務に従事する人の年間被曝許容量が50ミリシーベルトに定められているのはこれが理由(ただし、妊娠可能な女性は5ミリシーベルト、妊婦は1ミリシーベルト

上記は、外部被曝についてですよね。
外部被曝と内部被曝についても補足して挙げておいた方が混乱がなくて良いと思うのですがどうでしょうか。

t-tanaka

呼びかけの内容自体には賛同する気持ちが大きいのですが。

人災を「被害を受けた地名」で表現するのはやめませんか?
「No More Hiroshima」という標語や「水俣病」という病名は,
現地の人たちに差別や経済的な被害を数多くあたえてしまいました。

「No More Tohden Genpatsu」と加害者の名称での運動を考慮いただけませんか?

sud

自分自身福島県在住で現在もここに居ますが、「ノーモア・フクシマ」という単語を見たとたんにかなりの嫌悪感を自然と感じました。
「ノーモア・ヒロシマ」などの単語は何度か見たことはありましたが、当事者になってみてこう言われるとここまでの苛立ちを感じるとは。

shinkee

いつも読ませてもらっています。
今回の呼びかけに賛同いたします。

ただ、No More Fukushima という標語は辞めて欲しいです。
福島への差別につながりますし、今後も、この福島で生活していく人たちのことを考えたら
FukushimaではなくてGenpatsu(原発)
の方が良いと思います。
原発問題なのですから。。

差し出がましいようですが、ご考慮いただければうれしいです。

sis

自分、広島人だけど、ノーモアヒロシマ、っていうのに別にそんな嫌な思いはないですけどね。
ノーモアゲンバク(nuke)、のほうが確かに意味は通りやすいですが、それだと広島が原爆にやられた、という事実がこれほど世界中に広く周知されていなかったかもしれない。おそらく、日本がやられた、程度で都市名までは知られていなかっただろう。
それに地名が入ることで、その悲惨な事件を乗り越えて今を強く生きている、という現在の状況にもつながる。

現状、福島(含め被災地)は大変な状況にあり、細かな点に敏感になっていると思われますが、復興後にはきっと「自分たちが受けた深い悲しみを繰り返させてはいけない」という気持ちでノーモアフクシマと表することもあるんじゃないかと思います。今は難しいでしょうけども。完全な被害者ですからね。
広島も被害者でしたが、それを乗り越え、被害者意識からその悲惨さを発信する方向に向いてると思います。
だからといって加害者を許していいわけではないですけどね。

被災された方には不快なコメントかもしれません。申し訳ないです。でも、こういう思いを持っている人もいると言いたかった。

sis

自分、広島人だけど、ノーモアヒロシマ、っていうのに別にそんな嫌な思いはないですけどね。
ノーモアゲンバク(nuke)、のほうが確かに意味は通りやすいですが、それだと広島が原爆にやられた、という事実がこれほど世界中に広く周知されていなかったかもしれない。おそらく、日本がやられた、程度で都市名までは知られていなかっただろう。
それに地名が入ることで、その悲惨な事件を乗り越えて今を強く生きている、という現在の状況にもつながる。

現状、福島(含め被災地)は大変な状況にあり、細かな点に敏感になっていると思われますが、復興後にはきっと「自分たちが受けた深い悲しみを繰り返させてはいけない」という気持ちでノーモアフクシマと表することもあるんじゃないかと思います。今は難しいでしょうけども。完全な被害者ですからね。
広島も被害者でしたが、それを乗り越え、被害者意識からその悲惨さを発信する方向に向いてると思います。
だからといって加害者を許していいわけではないですけどね。

被災された方には不快なコメントかもしれません。申し訳ないです。でも、こういう思いを持っている人もいると言いたかった。

shigeki

羹に懲りて膾を吹く(あつものにこりてなますをふく)

意 味: 一度失敗したのに懲りて、必要以上の用心をすることのたとえ。

解 説: 熱い吸い物を飲んでやけどをしたのに懲りて、冷たい膾も吹いてさまそうとする意から。「羹」は、熱い吸い物。「膾」は、酢で味付けした冷たい料理。

出 典: 『楚辞』


「福島原発危機に関しての理科系うんちく」のはずが,「脱原子力宣言」「No More Fukushima (ノーモア・フクシマ)」へと扇動気味に変容した感じに違和感を感じます。私には、昔からのことわざしか思い浮かびませんでした。残念。

shigeki

羹に懲りて膾を吹く(あつものにこりてなますをふく)

意 味: 一度失敗したのに懲りて、必要以上の用心をすることのたとえ。

解 説: 熱い吸い物を飲んでやけどをしたのに懲りて、冷たい膾も吹いてさまそうとする意から。「羹」は、熱い吸い物。「膾」は、酢で味付けした冷たい料理。

出 典: 『楚辞』


「福島原発危機に関しての理科系うんちく」のはずが,「脱原子力宣言」「No More Fukushima (ノーモア・フクシマ)」へと扇動気味に変容した感じに違和感を感じます。私には、昔からのことわざしか思い浮かびませんでした。残念。

kata

長崎に住んでいた者です。
名称を変更して欲しい、と言う意見は賛成出来ます。
他にも事故は起きていて、目新しさと言う点でしか説得力が無いでしょうから。
ですが、個人的にはNo More Nagasakiと言われて嫌悪感を持つ事も苛立つ事も無いです。
差別的な意味を含んで使われることも知りませんでした。
時代的時間的な背景があるかも知れませんが、肯定的に捉えられていたと思っています。
実際に被爆した者では無いので当事者になったつもりで物を言っていると叱られるかも
知れません。
狭いところで話しているからだ、一歩外に出ればそのように捉えている人が多い。
と言う事であれば、申し訳ないです。

KY

>自分自身福島県在住で現在もここに居ますが、「ノーモア・フクシマ」という単語を見たとたんにかなりの嫌悪感を自然と感じました。

>ただ、No More Fukushima という標語は辞めて欲しいです。
>福島への差別につながりますし、今後も、この福島で生活していく人たちのことを考えたら

ほほー no more Hiroshimaでみなさん広島になんか危ないイメージ感じてたんだ
自分住んでましたがビックリ。(別に文句言うつもりはないです。初めて知りました)

Key

> 冗談はさておき、実際に健康に影響が出ると言われているレベルは100ミリシーベルトなのでこの数字は覚えておくと良い。平常時に放射線業務に従事する人の年間被曝許容量が50ミリシーベルトに定められているのはこれが理由(ただし、妊娠可能な女性は5ミリシーベルト、妊婦は1ミリシーベルト。参照)。

上記、()部分、間違っています.
「妊娠可能な女性は 5ミリシーベルト/3ヶ月 、妊婦は 1ミリシーベルト/妊娠期間 」です.

# 意図的な省略なのかもしれませんが、私は誤解しました.

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