脱原発・脱官僚新党を作りませんか?
「空気が読める日本人」と「言論の不自由」と

「ネット新党」構想

先のエントリーで述べた新党構想。頭の中を整理するためにも、漠然と考えていることを書いてみる。

 

・バックグラウンド

今の日本は、「誰が政治家になっても結局のところは国を動かしているのは官僚」というのが状態で、なかなか民意が反映されにくく、財政は悪化する一方である。今回の福島第一での事故を生み出した原因の一つもここにあり、この状態を根本的に直さない限り、国民の政治不信は消えないし、国の発展もありえない。

ビジョン

政治家が「民意を反映した政策」を作り、官僚は政治化の手足となりその政策を実行する、という国民主権の国を作る。

・ミッション

「民意を反映した国の運営」とはどうあるべきかを、党としての「活動資金の調達」、「政策の決定」のプロセスから根本的に作り直し、政党の在るべき姿を身をもって示す。

・設立のプロセス

自民党・民主党、およびすべての野党からこのビジョンに賛同していただける政治家を引き抜くことにより作る。党員が十分に集まり、選挙で十分な数が取れると判断できた段階で、菅首相にこの党が菅政権を引き継ぐことが国民にとってベストであることを納得してもらい、衆議院を解散してもらう。

・活動資金

党の活動資金は、ネットからの寄付(1年間1000円以上)および各党員が毎週発行する有料メルマガからの収入でまかない、企業献金は一切受け付けない。

・民意の反映

ネットから寄付をした日本国民は誰でも会員になることができ、重要案件に対して票を投じることができる。党内での政策議論は、会員に議事録もしくはustreamの形で公開し、重要案件はすべて会員全員のネット投票によって多数決で決める。

・党員の義務

政治活動をする党員は、ブログおよびメルマガを通じて、常に会員と対話し、個々の案件に関して自分の立ち位置を明らかにし続けなければならない。

・比例代表

比例代表選挙における席次は、有料メルマガからの収入に応じて決める。

 

まだまだ考えなければいけないことは沢山あるが、今のところ漠然とこんなことを妄想している。未完成ながらも自分の考えを表明することにより、色々な人からの意見を集めてより良いもの、より現実的なものにするのにはブログは最適なので、フィードバックは大歓迎である。ちなみに、私自身は政治家として立候補するつもりは全くないので、誤解のなきように。政治家や官僚が国民のことを第一に考えて働かざるをえない仕組みを設計(アーキテクト)しようと試みているだけである。

Comments

SCENEE

東京でソフトウェアエンジニアをしています。
311以後、東電や政治の問題について色々勉強しながらも、何も行動ができず、日々のニュースに苛立つだけで、悶々と過ごしています。真面目に働く事が馬鹿らしくも思えてしまいます。
20代半ばの若者として、このまま全てがうやむやになってしまっては、日本の未来は本当に暗く、全てに希望が持てません。なので、構想ベースから、雑用でも良いので、是非とも協力させてください。

この花さくや

素晴らしい!「きちんとしたアーキテクチャで国を再設計する」のは、危機的状況の今だからこそ最も必要な事だと思います。ここまでネットが進めば理系的に政治を設計する事も可能かもしれない。とても大きな可能性を感じると共に、心から賛同したいと思います。

ud

メールアドレスや寄付金の銀行口座から日本国民であることを確認することになるのでしょうが、ネット上ですべてを済ませるのでなく、実際の本人確認も必要になると思います。ボランティア活動のひとつとして、本人確認行事の実行を追加提案します。

ac

単純に疑問なのですが、現状、官僚が国民のことを第一に考えて「いない」とお考えなのは、どう行った根拠によるものですか?

hia

中島さん

>ネットから寄付をした日本国民は誰でも会員になることができ、
>重要案件に対して票を投じることができる。

これは重要です。
何でも良いから支持が欲しいという目先の利益だけで外国人も会員登録可能、などという愚かな民主党のようなことは絶対してはいけません。主権侵害ですから。

うえはら

よりよい政党はどんどん作ってもらえば素晴らしいことだと思いますが、「対官僚」という文脈ではより良い政党が政権を握るか否かはあまり意味がないと思います。それについては「4年に一度の選挙」対「終身雇用」の戦いという圧倒的不利を克服する仕組みが必要で、政権交代のたびに事務次官を政権党が連れてきて首を挿げ替えるというようなことでもしないと、全然変わらないと思います。

abc

感情的でなんの説得力もないのは重々承知していますが、
「菅首相にこの党が菅政権を引き継ぐことが国民にとってベスト」というのは結局は菅首相が先導するということでしょうか?
菅首相という時点で拒否反応MAXです。

ぷくり

はじめまして。
菅総理が6月に開いた自然エネ懇談会で、インターネット中継やツイッターでの意見受け付けを行っているのを見て、衝撃を受けた者です。
未来の町内会、市議会、県議会、国会・・・この様な感じなのでは!?いやそうあって欲しいと思いました。

ネックはセキュリティでしょうか? 本人認証とか、それこそやらせのような問題とか・・・。facebookみたいな実名ソーシャルツールがもっと普及してたら良いのですが。
でも、実現したら、ぜひ参加したいものです。

makoto kimura

もし、実現したら現状の政治に不満を持っている若い世代の受け皿になる可能性があると思います。革新や新しい事は混乱の中から生まれるんですよね。原発以外にも課題山積みの今こそ、色んな意味でチャンスです。絵空事ではなく本当に実現する事を望みます。

Alef-null

>企業献金は一切受け付けない。
これはちょっと変えたほうが良いかもしれません。
団体レベルで禁止したところで、個人の動きまでは制限できないでしょうし。
それなら初めから認めて透明性を確保し、月あたりの限度額を設けるなどとしたほうが良さそうな気がします。

他の部分も含め、いち企業に近い振る舞い方をする存在が良いかと。
顧客を大切にするような、という意味で。

古田 真

・新党は必ず勝つ政党で仮想である必要がある。
1.PCが操作できないと党員になれない。
2.既成政党と重複しても問題ない。但し、自分のプログを常に書く必要がある。
3.常に、ネットの外の人を取り込む必要がある。身近の外の人を支援する必要がある。
3.PCが操作出来ない人・携帯を持てない人を、支援するが党員にはしない。
・日本のメジャーな政党を党として取り込むあるいは取り込められても良い。
1.選挙で勝つためだから、落ちたら、自主判断だろう。
2.選挙がなければ、ルールは、政策議論と決定文書の完成改定の連続だろう。
・気楽な参加と離脱を自由にして、ネット活動の柔軟さを重視する。
1.実名登録あるいはネット名も楽しいことなのか。

勉

重要案件は誰がどのように決め、投票となるのでしょうか?

鈴木 晋太郎

一番のネックは最大の有権者数である高齢者層がITに強くないということかと。
また、大体数の国民は未だ、テレビや新聞を始めとする古いマスメディアからの影響に左右されやすいということです。
このあたりをどう捉えるかが政治的に成功するかどうかの分かれ目かと思います。

大きな流れとして未来を見据えた上で「ネット新党」の実現は必要不可欠であるし、将来の政党のあり方としてそのような仕組みのモノになることは確実な気がします。
この構想がその先駆けとなれば、歴史的にとても価値のあるものになると思います。

私も微力でもお手伝いできればと思います。

また、私は南相馬出身ですので、この事故以降、故郷の未来を明るいものにしたいと強く願うようになりましたし、そのために力になりたいと思っています。

susumu

大変崇高な考えですが、
>官僚は政治家の手足となりその政策を実行する
これをどう実現するかに新しいアイデアがないと意味が無いと思います。
そしてこれはアイデアというよりも権力闘争そのものであり、官僚に勝つのは不可能に近いと思います。

futureeye

私も理系人間ですが、「ネット新党」構想に類似する「マイバーチャルステイツ」構想を、以前以下の2つのブログ内に記載しました。国家が目指す志向ベクトルが各々分かれているバーチャル国家をネット上に複数建国し、国民は自分に1番マッチする国家ベクトルのバーチャル国家に入会する、という構想です。

http://d.hatena.ne.jp/futureeye/20061129

http://d.hatena.ne.jp/futureeye/20080322

IT営業

政治家も官僚も国民であり、アウトソーサーに業務委託しているわけではないので、政治家主導・官僚主導が国民主権ではないという前提が間違っています。また、プロフィットセンターである企業から政治に関与する術としての企業献金を奪うのもおかしいのでは。

そういえば、あなたのような理想をかかげた数名の有識者がプランを描き、政治家と官僚の癒着と利権を破壊し、真の国民主権を成し遂げるために、既存の政党からメンバーを集めて「国民目線のクリーンな政党」を作ったことがありましたよ。

政権取らせてみたら公約は守らないわ、出てくる大臣がどいつもこいつも違法献金や脱税でクリーンにはほど遠く、スキャンダルばかりでろくに仕事もしない、そんな連中だったんですけどね。

ヨーヴル丼

この期に及んで政党政治に期待することがまだ有んの?zzz
政治家、役に立ってない高級官僚、あらゆる利権団体すべてを一度滅ぼさなければ、腐敗は直らないよzzz

summer

やたら民意を強調してるけど
その民意をマスメディアが扇動し結果として生まれたのが現況であるという理解はあるの?
ある程度のリテラシを境界線にして民意の質的向上で担保しようとしてるの?
そんなの先導者がマスメディアからネットでかまびすしいアルファなんちゃら()に変わるだけじゃないの

>・民意の反映

>ネットから寄付をした日本国民は誰でも会員になることができ、重要案件に対して票を投じることができる。党内での政策議論は、会員に議事録もしくはustreamの形で公開し、重>要案件はすべて会員全員のネット投票によって多数決で決める。

各論だけどこんなのしたって 総論賛成各論反対 にしかならないよ

このエントリ全体から感じるのは所謂高知識層特有の理想社会論から抜け出しきれない厨二とまでは言わないが高二程度の発想かなと思う
現況を憂いて提言するのはいいがドラスティックに狙いすぎて結果官僚悪的なポピュリズムにしかなってないよ 類型かよ

現実的な選択肢はまずは現状の政権を自民に戻して出来る範囲からネットなどを活用した政治の変化を促していくというのが妥当

官僚依存だ何だというが少なくとも民主政権前まではまともな国でしたよ日本は

柳生大佐

>国民主権の国を作る。
 
中島さん
「国民主権」って何ですか?
”国民が憲法を制定できる権利を持っている”
と言う意味なら私も賛成ですが
それならまず占領軍が国際法に違反して日本国と日本国民に強制した「現日本国憲法」は当然無効になりますよ。
 
いいんですね?
それで・・・

今枝俊樹

政治を考えたことがあるインターネット利用者はたぶん殆どの人が同じようなことを考えたことが有ると思います。
しかし、政治を考える上で今一番重要視されているのは行動力のあるリーダーと専門家の活用です。多分多数決のみで物事を決めていくことの不毛さは多くの人が感じていることでしょう。

各種の問題解決のためにアイデンティティを明確にしたSNSをベースにした政党などがもしも出来ればそれは画期的かもしれません。

か

ネットを通じての直接民主制に近い政治を実現させようという趣旨と思います

オバマ政権の誕生が念頭にあるのかもしれませんが、ネット世代の中心である20−30歳代の投票率が、日本ではとても低いことをお忘れなく(20代で20%)。日本では投票者の半分以上が50歳以上と思います(年代ごとの有権者人口と投票率のかけ算)が、経験上、この世代のネット利用は、良く言ってライトユーザーです。従って実現可能性を大いに怪しむのではないでしょうか?

加えて、日本には地縁・血縁・仕事縁に「投票を頼む」という文化があり、年長者ほどこの文化が定着しています。

(少なくとも政治に影響力を持てるほどの議席を確保するには)時期尚早ではないかというのが私の意見です。とはいえドイツの緑の党も現状までくるのに20年以上かかっているようですので、将来的な希望がないわけではありませんが。

ryu

インターネットでの選挙運動の規制が緩和されると良いですね。

柳生大佐


>中島聡さん
あんまり笑わせないでください。
そもそも「ネット新党」の目的は何ですか?

政府に対して「税金の無駄遣いを止めさせる」(小さな政府を目指す)
なら・・・
一 外国人や移民にまで社会保障すること
二 自然エネルギーに補助金を出すこと
・・・これらは「立派な税金の無駄遣い」になりますよ。
スペインでは自然エネルギーへの補助金が多すぎて経済破綻したのですよ。
http://d.hatena.ne.jp/nyankosensee/20110714/1310614657
 
そもそも
最近 ソーシャルメディア(単純化すればネットのこと)を利用して勢力を拡大しているのは米国のティーパーティ(茶会党)であり
その政策は上記のような税金の無駄遣いに断固反対するものです。つまり「小さな政府を目指すこと」が茶会党Tea Partyの政策です。
 
到底採算が取れない自然エネルギーへの補助金など「税金の無駄遣い」の”最たるもの”ですからね!
 
中島さん!
ちゃんと答えてください!
あなたは自然エネルギーへの補助金など当然に反対ですよねぇ?
移民や外国人参政権などにも反対ですね?

pc4beginner

バックグラウンドにある前提条件は、このようにしえはいかがでしょう。


今の日本は、「誰が政治家になっても結局のところは国を動かしているのは一部の官・民・政の癒着」というのが現状で、この癒着構造に紐付く利権が国益に優先されやすく、財政は悪化する一方である。今回の福島第一での事故を生み出した原因の一つもここにあり、この状態を根本的に直さない限り、国民の政治不信は消えないし、国の発展もありえない。


官にも有益な人材はいるでしょうし、国を動かしてきたノウハウは無視できない財産です。これを国益第一に使わせるためにどのように政治が働きかけるのか、というのが現段階で目指す形ではないでしょうか。

ゼロベースの開発は楽しいですが、既存システムをどのように活用して効率を高めるかもコンピュータエンジニア(あえてSEとは言いません)の醍醐味です。中島さんならばこの言葉で伝わると思うのですが、如何でしょうか。

同じように政治主導を謳い、その癒着構造と戦って負けたのが今の民主党です。であれば、それとは異なる戦略で戦うのがロジカルだと思うのです(戦うという言葉もあまり正しくないとは思いますが)。

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