「地下で石炭を燃やしてガスを取り出す」発電方法
311が終止符を打った「反原発=左翼」の図式

原子力安全保安院の本音

最近、国民の信頼をすっかり失ってしまった原子力安全保安院。ああいう立場にいると、なかなか本音で話すわけにもいかないだろうから、私が代わりに本音を語ってあげることにした。

原発は安全です

保安院の本音:これは「原発は絶対安全」という決して意味ではないので、誤解しないように。何事にも絶対ということがないことぐらい私たちだって知っています。

原発は十分に安全です、過酷事故の起こる可能性は100万年に一回です

保安院の本音:「100万年に一回」という数値は、電力会社の人たちと一緒に導き出した試算でしかないので、あまり本気にしないでください。日本で原発による商業発電が始まったのは1966年なので、実績ベースで言えば「45年に1回」となります。

福島第一の原発事故を教訓に安全対策を施せば、過酷事故は避ける事ができます

保安院の本音:自動車事故でも飛行機事故でもそうですが、どんなに安全対策を施しても事故の可能性はゼロにはできません。以前と比べれば飛行機はだいぶ安全になりましたが、やはり年に何機かは墜落しています。そう考えると、原発の場合も、どんなに安全対策を施そうと、何十年かに一度は同じような過酷事故が起こる可能性は十分にあると思います。

福島第一での事故は1000年に一度の巨大津波によって引き起こされた想定外の事故です

保安院の本音:1896年に起こった明治三陸地震でも38メートルの津波が記録されており、この規模の津波が日本ではしばしば起こっていることは我々も知っています。「めったに起こらない巨大津波のための安全措置を施すのはコスト的に見合わないので義務化しなかった」というのが本音です。

原子力安全保安院は、国民の安全を第一に考え、安全規制機関として常に中立・公正な判断を行います

保安院の本音:これはもちろん表向きの説明です。正確には、原発による電力の安定供給を第一に考え、国民に「原発は安全・安心」と納得していただくために、ありとあらゆることをする、というのが原子力安全保安院の役目です。具体的には「地元の説明会に賛成派の方を数多く招待し、『あれだけ大勢の人が賛成しているのだから安全に違いない』という安心感を与える」「下請け業者から電力会社による安全管理違反の報告があった場合、むやみにそれを公表したりせず、まずは電力会社に相談して事実関係を確かめる」「事故が起こった際には、『炉心溶融の可能性がある』『将来癌や白血病になる可能性がある』などの言葉は出来るだけ避け、パニックを起こさないようにする」などです。

定期点検中の原発に関しては、電力会社が原子力安全保安院の指示通りに緊急安全対策を施したので、再稼働しても大丈夫です

保安院の本音:今回の緊急安全対策に関しては、電力会社と協議をした上で、一週間程度で対策が可能で、かつ「国民に『原発は安全・安心』と納得してもらうのに十分」な対策マニュアルを作りました。「巨大津波対策を施す」「耐震強度を2000ガルまで引き上げる」などのあまりに厳しい安全対策を入れると、その対応に何年もかかってしまうので、どの原発もしばらくの間、再稼働できなくなってしまいます。

Comments

H_nari

いつも楽しく読ませていただいております。
保安院の本音は、自分の時にこんな事故がおきるなんて、なんて運が悪いんだ。ああ面倒くさい。ではないかと思います。

理系なら何事もまず疑え

まず、本当にいつどこで、保安院がこのような発言をしたのか引用元をつけてくださいませんか?

本当に誰かが公の場で「1000年に一度の巨大津波」と発言したのですか?
(「1000年に一度のM9クラスの地震による巨大津波」から都合の良い部分だけ切り貼りしたとか、そのような恣意性を感じなくもありません。)

もちろん、保安院の機能不全は目にあまり、擁護するつもりはないんですが、根拠のない批判も受け入れられません。

Nashville

私も原子力安全保安院、電力会社に大きな判断ミスがあったと思っています。
しかしながら、こんな時に想像で面白おかしく(風刺?)こういうことを書いてしまうというのは、少し首をかしげてしまいます。

同じように、管総理の本音も書いてくれませんか。

私は広島生まれ、広島育ちで、核についてはとても敏感に育っています。
(小学6年生の1年間と高校3年間の担任は被爆者です)

管総理が本心で国を憂いて脱・原子力を語っているのなら応援もします。
しかし、それが、もしも人気取りの延命行為であったなら、絶対に許せないのです。
広島の平和教育の徹底ぶりは県外の方ではわかりづらいかもしれませんね。

ちなみに、今年の平和宣言で、広島市長は脱・原子力を打ち出しますが、広島県知事は迷って答え出せない状態です。

また、私の仕事は沖縄県の関係です。(数奇な巡り合わせだと思っています)
沖縄県民が、管、鳩山民主党が掲げた基地の県外移設をどのような気持で受け止めていたか。
手放しで賛成と言い切れない中、苦渋の決断をして投票しています。
それが、やっぱりムリでしたって。

管総理に、本心はどうだったのですかと問いたくなります。

そして、あなたの本心は?

横浜のじいさん

今日(10/24)。東電が一生懸命「企業機密」として公開を拒んで来た「原子力発電所の事故時の作業手順書」が公開された事について、保安院が「今回の事故の原因を明確にする為にも、手順書の公開が必要と考えた」と「公開する理由」を説明。
保安院から言われずとも、公開する事の必要性はとうの昔から誰もが知っている。そうじゃなくて、保安院が説明しなければならない事は「東電が今迄、ダラダラと公開を遅らせて来た理由」。それだけ。 保安院ってまさか、東電の下請けじゃあるまいね??。

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