TPPを「のび太とジャイアン」の関係で説明してみる
来週の週刊 Life is Beautiful(10月25日号)

福島第一にはメルトダウンした核燃料よりももっと危険なものがある

菅政権の内閣官房参与で、福島第一原発事故対策や原子力政策のアドバイザーだった田坂広志・多摩大学大学院教授が原発事故の教訓や今後の課題について語った講演「パンドラの箱」が公開されているので下に貼付けておく。

原子力発電を利用するというのは、その国全体にとって何を意味するのかをとても的確に表しているので、原発に賛成の人も反対の人もぜひとも見ていただきたい。特に使用済み核燃料の問題が技術的な問題ではなく社会的な問題であること、そして福島第一でもっとも危険な存在は実はメルトダウンしてしまった1〜3号機の核燃料ではなく、4号機のプールにあって取り出す事もままならない大量の使用済み核燃料であること、などが専門家の立場から的確に語られている(ビデオの40:00〜45:00あたり)。万が一4号機のプールがこれから起こる地震で壊れたりしたら、関東にも人が住めなくなるのだ。

1時間強と少し長いので、忙しい人はスライドだけでも目を通すことをお勧めする。私がなぜ原発は現実的ではないか、という結論に達した理由のすべてがここで語られている。

【追記】週刊ダイアモンドに田坂氏のインタビューが載っているのでそちらも参照いただきたい。

 

Comments

通りすがり

当然使用中の核燃料のほうが危険に決まっているでしょう。
プールでの保存方法をもっと強固にすべきでは、と主張したいのだと思いますが・・・
疑問を投げかけるのは良いのですが、今既に存在する物をどうしたいのか主張すべきと思います。より安全にしたいと言う努力を、完全じゃないとブレーキかけて、現状放置を推奨してるのでしょうか?

tochiro

最初に「冷温停止している」と聞いて、馬鹿馬鹿しくて、見るのやめた。原発が危険だと解ってんだったら、いますぐ原発全廃、国や東電に訴えろ! 日本記者クラブのクズどもよ、日本のマスゴミのくずどもよ お前らの事実を隠して安全を振りまく報道は犯罪だーー

silvervine

後半、ちょっと駆け足ぎみになっているのが残念でしたが、現在から将来にむけての問題・課題が俯瞰できてとても勉強になりました。紹介してくださって、どうもありがとうございました。

HAMAH

スライドを読んだだけですが、現在、この件に関しては、自分を始め、少なくとも普通に(?)生活している日本人は、どうするべきか考えるということをやめているような雰囲気ですので、もう一度自分に何ができるかから考えてみようと思いました。

いちる

今回僕ら人類が体験したことは「核エネルギーは決して『安全』ではない」ということなのだと思います。むしろ危険度が高い。「想定外」のことが起こる事でとんでもない災害が起こる。そして「想定外」のことは世界中何処ででも起こりうる。
本当に僕らはこれからもずっと核を使い続けたいのかどうか、使い続けたくないなら使わない事によって起きる技術的/経済的/精神的問題をどう乗り越えて行くのか、対話を続けて行きたいと思います。

Yamapi

1時間超の講演頑張りました。この方、英語ならもっと判り易いのではないか、とか、日本語は、このような複雑系の議論に向かないのではないか?官邸では、このよう話し方で物事が進むのか、そちらに気がいってしまいました。シンプルに判り易いことを言うと商売にならないのでしょうか?「スライドだけ」と言葉を添えられたこと1時間かけて噛締めました。主張はもっともで正論、肩書きも十分なのですから、より影響力を発揮できる話し方なら良かったのに残念ですね。あ、理系特有の反応でしょうか・・・・。

Toshi Takeuchi

面白半分に危機をあおるのはやめていただきたい。
情報提供は慎重に。

通りすがり

ではどういう情報が「慎重」に値するんでしょう?
この記事で引用されている田坂氏のスピーチは,充分に抑制の効いた,
それでいて重要な情報を含む,極めて価値の高い内容だと思う。

yoyokohama

自分なりビデオの内容を要約して見ました。ビデオを見る時間がない方は、よろしければ、ご覧ください。

要約

仮に、明日、絶対に安全な原発ができたとしても、あるいは脱原発に舵を切ったとしても 、高レベル放射性廃棄物の最終処分の問題は残る。
 
 政府が考えている最終処分の方法は、高レベル放射性廃棄物を地中深くに百万年保管する、というものだ。これを実現するためには、原子力安全行政に対する国民の信頼が必須である。なぜなら、その信頼なしに、百万年もの長期の管理に社会が同意出来ないからである。
 
しかし、福島原発事故でその信頼が崩壊した。
 
信頼を回復するために、原子力安全・保安院をはじめとした、原子力安全行政の徹底的な改革が必要である。具体的には、保安院を、アメリカのNCR並の人員に強化し、原発推進官庁(経済産業省)の下部組織ではなく、独立した規制組織にしなければならない。つまり、安全基準を厳しくするだけでなく、組織の改革も必須なのだ。
 
このような徹底的な改革をしないと、原子力安全行政に対する信頼が回復しないため、高レベル放射性廃棄物の最終処理が「社会的」に不可能になるのだ。  
 

茂木耕作

とても真摯な解説だと感じました。改めて深く長く考え続けるための材料・再出発の提言として受け止めました。インタビュー記事と基本的に同内容ですが、生の声でお聞きするとより冷静さと真摯さが伝わります。どのような意見を持つにしろ、こうした態度で考え続けることが必要なのだと思いました。

斎藤一

考え続けている間に人は死ぬ。
電気が止まれば明日にでも路頭に迷う人が多数いることを忘れている。
火力以外に代替案はないが,CO2の増加のリスクが確定していないの
だから,これと同じ理屈を適用するのなら,今日にでも止めるべきだ。

ではどうやって電機を得ましょうかね?

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とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。

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