ようやくスマートフォン・ビジネスを本体に取り込んだSony
2011.10.27
業界内部ではしばらく前から噂されていたが、SonyによるSony Ericssonの100%子会社化が正式に決まった(参照)。
もとはと言えば、競争が激しくて利益率の低い端末ビジネスから撤退したかったEricssonと、携帯端末のパテントが必要だったSonyが、Sony Ericssonという合弁会社を作ったという歴史があるが、Sony という会社が Apple、Samsung などと戦うためには、携帯電話機のビジネスを100%コントロールすることが必要不可欠だ、という経営判断である。
パテントに関しては、記事にも "Sony will also get a broad intellectual property cross-licensing agreement and ownership of five essential patent families relating to wireless handset technology." とあるようにきれいに決着できたようで、一安心である。
問題は、「これからSonyはどう戦うべきか」だが、「少なくとも Android 端末を作る1メーカー」の地位からは大きく脱却する必要があることだけは明確だ。このブログにも何度も書いたように、横並びでAndroidケータイ、Androidタブレットを作っても絶対に儲からない。
たとえベースOSにはAndroidを使うにせよ、Sonyならではの価値を提供し、Sony自身がコントロールするエコスステムを作る必要がある。PS2やPSPのゲームがエミュレータ上でそのまま遊べるというのは短期的に見れば良い戦術だが、中長期的には、次世代PSPとSonyのスマートフォンが、実はハードもソフトもほとんど同じという、ちょうどiPod touchとiPhoneのような関係にまで持って行く必要があるだろう。
ご指摘はもっともだけど、androidに依存する限り無理じゃないかな。PCにおけるDellやHPが利益が出せない状況なのは
中島さんが何度も指摘している事ですから、そうなるだけのような気がする。
また独自のエコシステムってことは「ソニーだけで動くAndroidソフトマーケット」って事が想像できる訳で、
それって成立しないような気がします。
Posted by: ステゴザウルス | 2011.10.28 at 06:53
Amazonのkindle fireはAndroidベースだけど、独自のAndroidマーケットを構築しようとしてますよ。
勝算も十分あると感じます。
Amazonの場合は圧倒的な書籍コンテンツを低価格で提供するのが主な競争力でしょう。
現状の本家Androidマーケットはいろいろ問題多すぎ。
セキュリティを強化したり、アプリ開発者に売り上げが上がりやすくするなど改善点は複数ある。
http://jbbs.livedoor.jp/business/3356/
Posted by: Fukuyas | 2011.10.28 at 11:17
そうですね。
また、自分に属する会社になりますね
スマートフォン市場が激しく競争していますね。
いい考えを出さないと、できませんね。
Posted by: BlackBerry アプリケーション | 2011.10.29 at 07:37
アプリケーションプラットフォームを握っていないので、少なくとも流通プラットフォームを握らなきゃならんでしょうね。でも、独立採算型の組織で流通プラットフォームビジネスとハードウェアビジネスを総合的に捉えた利益ミックスを追求できるかは疑問ですね。
Posted by: KUWA | 2011.10.29 at 09:23