Flashの終焉と、HTML5時代に向けたアーキテクチャと
2011.11.09
Adobeがモバイルブラウザー向けのFlashプラグインの開発をストップすることをアナウンスした(参照)。パソコン向けのプラグインと、ネーティブ・アプリ向けにはまだ開発を続けるとは言っているが、モバイルブラウザーの重要さを考えれば、今からFlashコンテンツをブラウザー向けに開発する開発者はもういないだろう。
これから一気に進歩するのが、HTML5ブラウザー向けのさまざまな開発ツールやライブラリ。開発ツールを飯のタネとしているAdobeとしては、開発リソースを集中して、HTML5の時代にも Creative Suite がデファクト・スタンダードとして君臨すべく全力を尽くすだろうが、当然、MicrosoftやAppleが指をくわえて見ているわけがないし、ベンチャー企業にもまだまだチャンスはある。
私自身も、オープンソースとして提供している SNBinder (参照)とその回りのサポート・ライブラリーをパッケージ化してHTML5アプリ向けのフレームワークとして提供したいと考えている。SNBinderがjQueryなどの単なるライブラリーと異なるのは、データとビューの結合をブラウザー側で行うという今までとは大きく異なるアーキテクチャ(参照)を前提として設計されていること。
Facebookにいる私の知り合いによると、Facebookも徐々にそちらの方向にアーキテクチャをシフトさせているということである。クローラーとの相性の悪さ、ナビゲーション・メタファーとの不整合など、従来型のウェブ・サービスには向かないが、クローラーとは縁がないソシアル・ネットワークや、エンタープライズ・アプリケーションには悪くないアーキテクチャだ。
サンプル・アプリとして、Fruence というソシアル・グループウェアを提供しているので、使い心地を試していただきたい。最初は「戻る」ボタンを押したくなるかも知れないが、これは「ブラウザー上で動いているアプリ」だということが一度理解できれば、ナビゲーション・メタファーは不要だということが理解していただけると思う。
それを知っているから、うちには手を出して来ないよ。
買収される前からApple、MS両社に訴えられてたと思います。まだ係争中。
Posted by: ugg | 2011.11.13 at 18:19