週刊 Life is Beautiful、2011年12月13日号
2011.12.10
今週号の「週刊 Life is Beautiful」の配信準備ができたので、各セクションの冒頭の文章を紹介する。今週の目玉は、新連載「Windows95誕生ものがたり」。時系列的には、もう一つの連載「私が Internet Explorer の開発に関った理由」よりも前のものになるが、Salt Lake City での裁判のおかげで色々と面白いエピソードの記憶が戻って来たので書いてみる事にした。
まえがき
私は年に数回、プログラミングの生産効率が急激に高まる時期があるが、先週はまさにそんな週であった。普段でもそれなりに毎日のようにプログラムは書いているが、ある程度以上の難しいタスクをこなすには、集中力を高めて、まさに「眠る間も惜しんで」一気にプログラムを書き上げる必要があるのだ...
Windows95誕生ものがたり:エピローグ
Microsoftが「パソコン業界の帝王」と呼ばれるまでの地位を獲得するのにもっとも大きな貢献をしたのは1995年に発売されたWindows95だという点に関して異論を挟む人はいないだろう。外から見れば、Windows95は「経営陣の綿密な戦略計画のもとに作られた製品」のように見えたのかも知れないが、それは結果論に過ぎない。実際には、その誕生の経緯は決して戦略的でもスムーズなものでもなく、いくつかの偶然と、エンジニアたちの情熱とビジョンとエゴが複雑に絡み合ってできたものである。Windows95の開発と、Microsoftの歴史上でもっとも熾烈な争いとも言える「Chicago vs. Cairo」の社内抗争のまっただ中にいたエンジニアの一人として、Windows95の誕生の経緯を「エンジニア視点」で書いてみる。
2011年12月1日、Salt Lake City の法廷に証人として呼び出された私は、少し緊張して裁判の始まるのを待っていた。部屋の中央部にはすでにMicrosoft側とNovell側の弁護士団がそれぞれ12、3人ほど忙しそうに準備をしており、その裁判が両方の会社にとっていかに重要なものかがそれだけで良く分かる...
エンジニアのための経営学
Gross Profit, Net Income, EBITDA, Free Cash Flow
Discount Cash Flow の計算の時に、粗利益(gross profit)という言葉を使ったが、企業の収益を語る場合に使う数値は、これだけではなく、net incomeやEBITDAやcash flowなどさまざまなものがあり、ちゃんと勉強したことのない人にとっては混乱の種になっている。今週は、それぞれの数値がどんな意味を持ち、どんな時に使うのかを説明してみる...
ブログには書けない話・書かない話
私が Internet Explorer の開発に関った理由: その5
Davidによると、常駐型のPersonal Web Serverが何もしていない時も800キロバイトのメモリを使用しており、それが原因でメモリ不足のために、ディスクへのアクセスが増え、Windows Officeの実行速度が20%も低下しているという。わずか24キロバイトしか使わない私の軽量HTTPサーバーとは大違いだ...
全てのPCにHTTPDが搭載されていたら、今の世の中変わっていたかもしれませんね。W3Cが言うWoTみたいに。
Posted by: Sankumee | 2011.12.14 at 19:41