スティーブ・ジョブズに学ぶプレゼンの秘訣
neu.Notes+ 中級編:グループ・エレメント

ぜひとも起こしたい「教科書革命」

アップルが1月の19日に何やら「教育関係」のアナウンスメントをするという話が報道されていたが(参照)、これを見て思い出したのが、私が少し前から漠然と考えている「教科書革命」。

教育はどの国にとってもとても重要だが、今の教科書の在り方は色々な意味で時代遅れである。

まず第一に、教科書はすべてデジタルで配布されるべきである。特に成長期の小中学生に重いカバンを持たせることは、背骨の発育上とても良くない。すべてデジタル化し、子供たちはタブレット一枚を持って、もしくは手ぶらで(タブレットは家と学校に一枚づつ持っておき、ネット経由で同期すれば可能)学校に通うという時代を実現すべき。

ここまでならば多くの人が既に考えているだろうが、同時に私が実現したいのは、義務教育機関中の教科書すべてのパブリック・ドメイン化である。パブリック・ドメインであれば、子供たちが無料で手に入れることができるだけでなく、教育者自身が自由に改良・改変・再編集することが可能になる(もちろん、改訂部分の著作権は自動的にはパブリック・ドメインにはならない)。学校の先生が、「教科書から子供たちがその週に読むべきページだけを取り出し、重要な部分に線を引いたりコメントを付け加えたりした上で、練習問題を付けて配布する」などが自由にできるようになる。

公立学校で使う教科書は、毎年、公募で集められた(パブリック・ドメインの教科書を改訂して作られた)新しい教科書の中から各地方自治体の教育委員会が選択する。その際に、選ばれた教科書の改訂者に対して「パブリック・ドメインに対する寄与費」のようなものを各地方自治体から支給し、選ばれた教材をパブリック・ドメインにする(つまり、毎年少しづつパブリック・ドメインの教科書が改良されて行く)。

今まで必要だった、紙代や印刷代や流通費用が99.9%節約できるので、教科書を作っている人たちにはきちんとした寄与費を払いながら、全体としては教育費を削減することすら十分に可能である。もちろん、昔ながらの出版社はこんな革命には抵抗するだろうが、「出版社の既得権」と「子供の教育」を天秤にかければ、答えは明らかである。

先日の「今、日本のメーカーに一番必要なもの」というエントリーで、その答えは「人々のライフスタイルを変える」という明確なビジョンだと指摘した。タブレットのマーケットでAppleと対抗する気があるならば、ここに書いたような「教科書革命」を日本だけでなく、世界中の国で起こすぐらいの気概が必要だ。こんな革命を起こせるのであれば、私自身も喜んで協力したいと思う。

アップルが起こした音楽業界への革命を指を加えてみていたメーカーの経営陣のみなさん、教育革命までアップルに主導権を握られてしまって良いんですか?

Comments

takemitsu

すべてデジタル化された上で,生徒に一冊だけ紙の本をもたせるなら,
何がいいんでしょうね。教育勅語とか?

You'll stealing from as

今っ、北海道に住んでましてっ
家には3台の冷蔵庫があるのですがっ
一台は冷凍専用
もう一台は一般家庭用の冷蔵庫
残りは独身用冷蔵庫
家族も減ってくるとっ、冷蔵庫一台に集約しようと思うのですがっ
(旧式3台で電気も食うっ、最近の冷蔵庫は省エネも進んでますしっ)
ここで疑問があるんですよっ!!

冷凍庫の大きな冷蔵庫が全然ないっ!!
一台もないっ、冷蔵なんてそんなにいらないんですよっ
現代では冷凍食品が跳梁跋扈してますしっ、冷凍庫6割でいいんですよっ!!
特に寒冷地では冬場なんて冷蔵庫いらないし、夏場もそんなに暑くならないのでっ!!
シアトルも寒冷地の部類ですよねっ!!

内地だって冷凍食品優勢の傾向のはずですよねっ、ニーズは確実にあると思うのですがっ、
それを謳った冷蔵庫を全く目にしないっ!!
これって個人の独りよがりな想いなのでしょうかっ??

cyc

小学校で使うなら「象が踏んでもこわれない!」強度のタブレットの開発が急務ですね。
落としたぐらいで壊れるようでは相当高くつきそうです。

そういうこともあって、まずは子供が使うタブレットの前に先生の使う電子黒板を攻めることになると思うのですが、いつぞやの事業仕分けでは名指しで「電子黒板」が仕分けされてましたね・・・。

ktjr

パブリックドメインの教科書はボランティアベースででも作ることはできそうですね。
パブリックドメインのソフトウェアのように。
副読本にでも使ってもらって実績ができれば、
教育委員会で採用してもらえないかな。

yutakarlson

年収が高い人ほどカバンは重いという調査結果 / 実はほとんどスマホで代用できるから手ぶら通勤も可!−【私の論評】鞄を重くしているなんて今時信じられない!!

こんにちは。確かに、子供達の教科書や、辞書、参考書など、すべてタブレットで見ることができたら良いですね。
ところで、子供達に限らず、カバンはなるべく軽くしたほうが良いですね。スマホで代用でてぶらという手もありますが、スマホには欠点もあります。最大の欠点は、入力するのがどうしても遅くなるということです。さらに、画面が小さいので、書類の一覧性がないなどの問題もあります。最近いくら、フリック入力ができるとはいっても、通常のキーボードにはとてもかないません。私は、これらを解決するための解法を最近ようやっと見出しました。それは、iPad+iPhone+wimaxwifiルーター+アップル・ワヤレス・キーボードという組み合わせです。
これらを全部鞄にいれて歩いても、どれも軽いですから、おそらく、1kgを超えることはないでしょう。私は、これプラスさらに、iPhone、IPad用の電源コード、電池など持って歩いていますか、これも軽いので、全部あわせても1KG前後だと思います。明らかに、以前ノートパソコンを入れて持ち歩いていたのとは違います。そうして、これらを組み合わせることによって、思ってもいなかった効果を生み出せています。詳細は、是非私のブログを御覧になってください。

Tomo

「革命」というと少し単語が大げさに聞こえますが「人々のライフスタイルを変える」というところが非常に重要で、それが「革命」と同義であると理解しています。だからこそ「革命」が重要ですね。小中学生だけでなく、大学生にも「教科書革命」を望みます。まずは、1つの授業の中で接するテキストを10倍から100倍に増やすこと。パブリック・ドメイン化してもらって、テキスト1冊ではなくて、章ごとに手にすることをたやすくすること。テキストに対する補足本や問題集の作成を用意にしてコラボレーションすること。これらによって、大学生の授業でのスタイルを変えることを期待します。

Takuya Hane

教科書のパブリック・ドメイン化、大賛成です。現在の学校教育においては、教育の質が「教員」の質に依存しております。パブリック・ドメインが実現すれば、教科書によって教育全体の質を上げることが可能になると思います。

教育のパブリック・ドメイン化は、同時に、世界の最先端の教育をどんな教育現場でも活用できる時代が来ることを意味すると思われます。

ただ紙媒体の教科書がデジタル化されるといった狭義の利点だけではなく、動画やアニメーション、3Dといった最新テクノロジーを駆使した教材、例えばスピルバーグが作った動画コンテンツで歴史を学ぶといったことすら、可能になる時代が、すぐそこにやってきていると考えれば、この可能性は産業革命を超えるインパクトを人類にもたらしうると考えます。

実際、日本では、NHKがハーバード現役教授の全授業をオンエアし、大反響を呼びました(ハーバード白熱教室)。こうしたコンテンツがそのまま、教室で再現できる時代がすぐそこにやってきているというわけです。

これまで何の選択権もなかった学生は、たまたま割り当てられた「指導力のない教員」による指導を教育として受けるしかなかったのですが、これからは、世界のトップレベルの教育を誰もが受けられる時代になっていくのだと思われます。

ただ、こうした動きに対して、意外に現場教育関係者の感度はよくないというのが正直なところです。

私は現在、東京で人材育成、コンサルティングの会社を経営しており、教育関連の方々とお仕事をすることが多いのですが、新しい教科書の意義、あるいは教育システムそのものが革命的に進化しうるタイミングにきているということに、残念ながら、多くの人が気づいていないといってもいいでしょう。

私は以前、ハーバード大学やペンシルバニア大学で教鞭をとっておりました。これらの経験を交えて、新しい教育プログラムを開発したいと考え、帰国後、株式会社アクティブラーニングという会社を立ち上げ、活動してまいりました。

もし、よろしければ、是非、これらの考えをお話できればと考え、先ほど、フェイスブックで中島様にメッセージを送らせていただきました。ご一読頂けますと幸いです。

浜村拓夫

もう、学校の机をタッチパネルにしたらイイと思います!
iPhone → iPad → iDesk

浜村拓夫

あと、黒板もタッチパネル化でお願いしますwww
http://topick.jp/funny/the-future-of-apple-funny/

学校の先生がジョブズ並みのプレゼンテーターになれば、授業も面白くなるかな?(・∀・)

4

time to knowというイスラエルの企業のシステムが注目されていましたね。自分の子供にも受けさせたいものです。

naora yoko

このページの内容を中国語に翻訳し、中国のブログに転載したいですが、よろしいでしょうか?
出所は明記しますので、ご許可のほど、お願い申し上げます。

B

教科書を教育用途に利用するのは著作権法に違反しませんよ。(第35条)

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