今週の週刊 Life is Beautiful : 3月13日号
Google+ の敗北こそが「部屋の中の象」

原子力安全委員会、ようやく本来の仕事に目覚めてくれたのか!?

原子力安全・保安院は表向きは「国民の安全を守る」ために存在することになっているが、実際には「国民に原発は安全だと理解してもらう」ことにあることは、ここで何度も指摘して来たし、多くの国民が知るところである。

それに加え、原子力安全委員会は単なる名誉職で、保安院が「安全です」とお墨付きを与えた原発に対しては何も言えない・言わない組織であった。

このままでは、4月の組織替え前に再稼働が既成事実化してしまう可能性も十分にある、と危惧していたのは私だけではないはずだ。

ところが、ここに来て、少し様子が変わって来た。

  1. 原子力安全・保安院が「ストレステストの結果、再稼働は妥当」と判断を下した関西電力大飯原発3、4号機に関して、班目委員長「安全評価としては不十分で2次評価までやっていただきたい」と発言し、再稼働を事実上ストップした。
  2. それに加え、今回はホームページで「防災指針改訂に関する保安院との打合せ経緯」を公開し、原子力安全・保安院が防災指針の改訂に反対していたこと(そして、それが結果として周辺住民を被曝させる結果となった)を指摘した(参考)。

まだたった二つの事象に過ぎないが、ようやく「本来の仕事」に目覚めてくれたようで少しホッとしている。

班目委員長に対する世間の評価は厳しいが、私は実はとても正直な人ではないかと思っている。原発のことを「あんな不気味なもの、安心なんか出来ませんよ」と言ったり、「結局はお金でしょ」と地元の説得には交付金が必須であることを語ったりと、なかなか他では聞けないストレートな発言をしてくれる。

今までは原子力安全・保安員の提出してきた書類にハンコを押すのが自分の仕事と割り切っていたようだが、なんらかのきっかけでその呪縛が外れたのではないかと密かに期待している私である。

とにかく、今の段階で、もっともストレステストが必要なのは原発ではなく、安全神話を作り出し、津波への対策を「想定外」として意識的に排除し、事故の際には十分な情報を流さずに住民を被曝させてしまった、原子力安全・保安員そのもの。まずはそこから直さなければ原発再稼働などありえない。

Comments

aaa

保安員 保安院

aaa

保安員 保安院

mkuji

リンクが切れているようです。
こちらから。
http://www.nsc.go.jp/info/20120315_2.html

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