良い子はマネしてはいけない「政治判断」
2012.04.13
ついに「政府は13日に開いた関係閣僚会合で、大飯原発の安全性について最終確認した」そうである。そして、「枝野経済産業相は14日午後、福井県庁を訪れ、西川一誠知事らと会談し、関西電力大飯原子力発電所3、4号機(福井県おおい町)の再稼働を要請する」とのことである。
これがまさに班目委員長の言うところの「政治判断」である。保安員が審査をした上で、さらに原子力安全委員会がダブルチェックする、という本来の手続きを無視したこの「政治判断」。これが許されるなら「この国は何でもあり」と言われてもしかたがない。純真な子供たちには聞かせたくない話だ。
参考までに「原子力安全委員会の役割」と、「大飯再稼働に関する班目委員長の発言」を下に書いておく。特に注目していただきたいのは「二次評価まで終わらなければ、安全性の判断はできない。一次評価は安全委が要求している(安全性の)レベルに達していない」という部分。
原子力安全委員会の役割(参照)
- 原子力安全委員会の最大の責務は原子力安全確保の基本的考え方を示すことです。このため、安全審査にあたっての安全性判断の基礎として、多くの安全審査指針等を策定してきています。
- 原子力の安全をより確実なものとするため、我が国の原子力の安全確保には、原子力事業者に対して直接規制を行う行政庁(規制行政庁:経済産業省など)と、それらの規制活動を監視・監査する原子力安全委員会によるダブルチェック体制がとられています。原子力安全委員会は、行政庁による安全規制が原子力安全委員会の示した基本的な考え方を踏まえて適切に行われていることを確認し、さらに安全規制や事業者自身による安全確保における新たな課題に適確に対応するための調査審議を行っています。
- 例えば、発電用原子炉を新増設又は改造する場合、原子炉等規制法に基づき、経済産業省による審査が行われます。さらに、経済産業省が行った審査に関して、原子力安全委員会が独自の立場から審査を加えます。
- また、建設・運転段階においても規制行政庁の行う安全規制活動を原子力安全委員会が監視・監査しています。 原子力利用の環境や技術は変化していきます。原子力安全委員会では、上記の活動から得られた知見や、国際的情報などを総合して、原子力安全確保の基本的考え方を見直し、提示して、規制行政庁を指導していきます。
大飯再稼働に関する班目委員長の発言
- 一次評価により緊急安全対策等の一定の効果が示されたことは一つの重要なステップと考える
- しかし、ストレステストの一次評価は再稼働とは関係ない。二次評価まで終わらなければ、安全性の判断はできない。一次評価は安全委が要求している(安全性の)レベルに達していない(東京新聞 2012年2月18日 朝刊)
- ストレステスト1次だけで再稼働させるか否かは『政治判断』
原発廃止とか電力不足とかいろいろ言われていてそれぞれに言い分があるのでどっちが良いとか悪いとかは言わないけれど原発稼動するのならばコンチプランの一環として障害が発生した場合の影響を正確に把握し開示すべきである。こういった思考は政治家には無理で技術者的思考が必要。今後の日本はもの言える技術者が必要。
Posted by: STBOyaji | 2012.04.14 at 05:40
政治判断というだけでも3パターン考えられますね。
1. 本当に行政だけで結論をだした
2. 誰かしらの圧力が働いた結果
3. 民意反映した結果
自分は原発再稼働反対派なので、1 であるなら橋下大阪市長の言うように次選挙で民主党に票をいれない。2 であるならそういった存在をジャーナリスト(マスコミ)に明るみに出してもらいたい。3 であるなら教育、マスコミの敗北。
Posted by: YO | 2012.04.14 at 09:56
日本の産業は深刻な電力不足にあり日本経済は危機に直面している
ぶっちゃけ規則も理想もないのですよ
日本を殺す気ですか?
リアリストになりましょう
規則通りやっていればいいなら政治など不要、事務員で足りる
国家戦略として無理やり原発をやらせておいて今になって国が責任を
取らない、まともな説明すらしない亊が問題
原発稼働に是非もなし、速やかに稼働させないと日本は墜落する
Posted by: Michio Noma | 2012.04.15 at 05:28