マヨネーズの瓶と2杯のコーヒーと原発事故と
2012.05.20
前にも一度、読んだことがあるのだが、"The Mayonnaise Jar and Two Cups of Coffee" という文章がFacebook経由で再び回って来た。とても良い文章なので、翻訳してみる。
ある大学教授が哲学の授業に何やら色々なものを用意してやって来ました。授業が始まると、まずは空っぽの大きなマヨネーズの瓶を机の上に取り出して、中にゴルフボールを詰めはじめます。ゴルフボールが一杯になると、「この瓶はもう満杯だと思いますか?」と生徒たちに質問します。生徒たちはそろって「満杯です」と答えます。
次に教授は小石が入った袋を取り出すと、その瓶の中に入れはじめます。瓶を時々揺らすと、小石はゴルフボールの間に入って行きます。瓶がゴルフボールと小石で一杯になると、教授は「この瓶は満杯だと思いますか?」と再び質問します。生徒たち全員がうなずきます。
次に教授は砂が入った袋を取り出すと、その瓶の中に入れはじめます。砂は小石の隙間をサラサラと流れ、瓶はゴルフボールと小石と砂で一杯になります。教授は、もう一度「この瓶は満杯だと思いますか?」と質問します。生徒たちは、「はい、満杯です」と答えます。
次に教授は、コーヒーカップに入った2杯のコーヒーを取り出すと、瓶の中に注ぎ込みます。コーヒーは瓶の中の砂に吸い込まれるように入って行きます。生徒たちはとうとう笑い始めます。
笑いが落ち着くと、教授が言いました。「この瓶は皆さんの人生を表しています。ゴルフボールは、大切なものを表しています。家族、子供、健康、友達、情熱などです。もし他の全てのものを無くしたとしても、そういった大切なものさえ持っていれば、あなたの人生は充実したものと言えます。
小石は、それほど重要でないけれど、人生にとって意味のあるものです。仕事、家、車などです。
砂は、その他の些細なものです。もし、先に砂を瓶の中に入れてしまうと、小石やゴルフボールを入れる場所がなくなってしまいますよね。それと同じで、些細でどうでも良いものに人生の貴重な時間やエネルギーを費やしてしまうと、あなたにとって大切なものの場所がなくなってしまいます。
あなたの幸せにとって本当に大切なことに注意を払ってください。自分の子供たちとはできるだけ多くの時間を過ごしてください。健康診断は毎年受けてください。奥さんをディナーに連れて行ってあげてください。ゴルフをもう一ラウンド楽しんでください。家を掃除したり、壊れたものを直す時間は後でもあります。あなたの人生にとって大切なものを常に優先してください。他のものは単なる砂に過ぎないのです。」
生徒の一人が手を上げて、コーヒーは何を表しているのかと質問します。
「良い質問ですね。人生がいかに満ち足りたものであったとしても、常に友達とコーヒーを楽しむ余裕ぐらいはある、という意味です。」
原発事故が福島県の人々から奪った「土にまみれて遊ぶ子供の笑顔」、「自分の庭で育てた野菜で作った夕ご飯」、「祖父の時代から改良に改良を重ねて育んで来た畑の土」は、まさに福島に暮らす人々とって何よりも大切なもの(ゴルフボール)。確かに電気ポットやオール家電は便利だけど、そんな些細なもの(砂)のために地方の人たちを危険にさらしてまで原子力発電を稼働させる必要が本当にあるのかどうか、もう一度考えす必要があるとつくづく思う。
【追記】ちなみに、日本中の電気ポットを昔ながらの魔法瓶に取り替えるだけで、原発三基分の電力が節約できる。真夏の電力ピーク時に日本中のテレビを消せば、原発十基分の電力が節約できる(参照)。電気ポットを捨て、真夏の一番暑い時間帯にはテレビを消す。たったそれだけの小さな努力で、日本の原発への依存度を大きく減らすことができる。
テレビを消すだけで原発10基分もの節電が可能なのですね.知りませんでした.皆でテレビを見ないようにすれば,関西のこの夏の電力不足も随分解消するのではないですかね.ピーク時間帯はテレビ放送を自粛するぐらいのことをマスメディアがすればよいのですけどね.橋本大阪市長が呼びかければ,皆協力すると思うけど.
Posted by: Ryuji | 2012.05.20 at 20:05