今週の週刊 Life is Beautiful : 7月10日号
2012.07.08
今週のメルマガ「週刊 Life is Beautiful」の配信準備が整ったので、内容を簡単に紹介する。
今週のざっくばらん
教育アプリ
この教育アプリは、アクティブラーニング社の羽根さんとの共同開発ですが、私の訪日に合わせて、7月20日に羽根さんの主催で、製品の発表会をすることが決まりました。それに向けたベータ版の開発を進めていますが(デバイスのIDが必要な AdHoc distribution ではなく、iTunes ストアの promotion code を使った配布を予定しています)、同時にデザイナーの方からのデザイン案も出来てきたので、「どのタイミングで何をするのか」のプラオリティ付けが少し悩ましいところです...
再生可能エネルギー事業組合
昔からの知り合いがシアトルにまで遊びに来てくれたので色々な話をしていますが、彼が立ち上げようとしているプロジェクトがとても興味深いので、私も協力させていただこうと考えています。再生可能エネルギーへのシフトは、日本の将来のために不可欠ですが、太陽や風などの自然の恵みを使って生み出す利益が、ちゃんと地元に流れる仕組みを作らなければいけません。過疎化に苦しむ地方の人たちの札束を渡して危険な原発を押し付ける、という今までの仕組みを根本的に直すには、地域経済が政府からの補助金などに頼らずに持続的に潤う仕組みを作る必要があります。そこで彼が考えたのは...
原発事故
国会の原発事故調査委員会による最終報告が提出されました。事故の根本原因が電力業界と霞ヶ関の癒着にあり、必要だと分かっていた津波や地震対策を怠って来たことにある、というレポートをきちんと作ってくれたことは高く評価できると思います(参照)。この報告書を踏まえて、日本のエネルギー政策の根本的に見直す必要がありますが、いくつかの課題があります。一つ目の課題は、原発という経済のステロイド剤に長い間頼って来たために「依存症」にかかってしまった日本経済の...二つ目の課題は、事故調も指摘した電力業界と霞ヶ関の癒着をどうやって解きほぐすか...三つ目の課題は、ここまで蓄積してしまった使用済み核燃料の処理です...
私の目に止まった記事
The Apple / Google / Facebook Message War Starts Now
この三つ巴の戦いがどんな形で展開して行くかを予想するのはとても困難ですが、一つだけ明らかなことは、この戦いで最も大きな損害を被るのはSMSの収入を失うことになる欧米のキャリア(通信事業社)だということです...
Microsoft takes $6.2 billion write-down over aQuantive
二つの意味で読んでいただきたいと思ったので紹介します。一つ目は、Google による Double-Click の買収に対抗して Microsoft が買収した aQuantive の買収が失敗に終わったということです...二つ目は、この記事中に出てくる Goodwill、Write-down という会計用語...
Blackberry を作っている RIM の業績に関する記事ですが、この記事に貼付けられているグラフは、携帯電話業界の急激な変化を良く表しているのが良く分かります。携帯電話機器全体ではなく、スマートフォンだけを見ている点が重要です。今後、ますますスマートフォンへのシフトが加速する中で、どこが主導権を取っているかが良く分かります...
Stanford’s Most Popular Major Is Now Computer Science
スタンフォード大学で最も人気があるメジャー(日本の大学の「学科」に相当するもの)は、コンピューター・サイエンスだ、という記事です。数年前に、コンピューター・サイエンスをメジャーとして選択する学生が減っているというニュースを読んだことを覚えていますが...
地球温暖化対策に興味のある人には読む価値のある記事です。私も、この筆者と同じく、二酸化炭素の放出量を抑える最も有効な方法は炭素税の導入だと思います。国全体の二酸化炭素の放出量を減らすには...
NECが本気出した!13.3型で約875グラムのUltrabook発表 | ガジェット速報
この記事を読んで最初に思ったことは、「NECもまだまだ良いものが作れるんだ」というポジティブな思いと、「でも売れないだろうな」というネガティブな思いの混ざり合ったものでした。記事に書かれている通り、13.3インチで875グラムというのは本当に画期的な軽さです...
「隕石みたいなん」は、そりゃないぜ──電機メーカー「ソフトウエア嫌い」の系譜
日本語の記事だし、私が言いたいことはほとんどすべて書いてあるので、解説を書く必要もないと思いますが、ぜひとも読んでいただきたいので紹介します。電機メーカーにとって、ソフトウェア開発能力を社内に持つことが必須だということは、インテルが最初の8ビットCPUを作った70年代の終わりごろには...
Windows95誕生ものがたり(23): Cairo の顛末
以上が、私が作った namespace extension という仕組みが Windows95 の SDK から外され、同時に「次世代OS」を作る役目を担っていた Cairo という巨大プロジェクトがキャンセルされることになった経緯である。namespace extension を世の中に出せなかったことは少し残念だったが、私が設計からコーディングまでを担当した Windows Explorer と Windows Desktop は Windows95 という形で世の中に出て...
読者からのご質問・ご意見コーナー
最初に、私が何度も指摘してきたゼネコン型のITビジネスに関する読者の方からのコメントを紹介します。実際に現場で働いている方からのコメントなので、そのまま掲載させていただきます。
私は、いわゆる「SIベンダー」で働いているものです。 顧客の社内システム構築業務を、関西にてこれまで1x年間行ってきました。 企業向けシステムと一般消費者向けソフトウェアの違いはあると思いますが、 ソフトウェア開発については、現実的に、ソフトウェアが重視されていない (=ソフトウェアが勝負の土台だと認識されていない)のだと思います...
次の質問です。
現在、フロントエンドとしてweb制作を 行っておりますが、今、自分の所属 しているチームのミッションが効率化で、 従来かかっていた工数よりも 少ない工数で納品するように 各メンバーが工夫して仕事を しております。 そのミッション自体には、 特に違和感ないのですが、 このミッションだと、 短納期→少ない人件費 という流れになり、 結局、他のweb制作会社と 価格面で競っていることに なり、ミッションとしては、 弱いのではないかと考えるようになりました...
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