今週の週刊 Life is Beautiful : 7月24日号
2012.07.22
今週のメルマガ「週刊 Life is Beautiful」の配信準備が整ったので、内容を簡単に紹介する。
今週のざっくばらん
教育アプリ neu.Tutor
開発中の教育アプリ(名称は neu.Tutor に決まりました)金曜日に限定的な発表会をアクティブ・ラーニング社のオフィスで行いました。今回はあえて、マスコミの人や私の関係者を呼ばずに、共同開発社の羽根さんが Facebook 経由で告知する形で、アクティブ・ラーニングの理解者を中心にボランティアの方たちを集めていただきました。発表会では。羽根さんと私で、どんな思いで neu.Tutor を作っているのかを話した後、簡単なデモンストレーションを行いました。その「なぜ neu.Tutor を作っているのか」を文章にすると以下の通りになります...
私の目に止まった記事
Dancing Slowly with Elephants. The Death of WAC
アップルのアプリストアの成功により「土管」となることを恐れたキャリア(通信事業社)が作った WAC (Wholesale Application Community)が結局は何の成果も生み出さずに消えて行く、という記事です。WACが発足したのは、2010年の2月(参照)。日本からはNTTドコモとソフトバンク、米国からは AT&TとVerizonとSprint、という錚々(そうそう)たるメンバーです...
Bing’s Animated Homepage Is What the Face of the Internet Should Look Like
Microsoft の検索サービス Bing を褒めた記事です。私も何度か Bing を試してみましたが、基本的にサーチはブラウザー(Chrome と Safariを併用しています)から直接行うために、結局は Google でサーチすることになっています...
Washington State To Let Voters Register Through Facebook
私が暮らすワシントン州で、選挙の投票者をFacebook経由で登録できるようにした、という話です。記事にも書いてありますが、この次に来るのはFacebook経由での投票です。この記事を読んで、そんな時代も遠くないと思いました...
Google promises 'changes' at Motorola, but mum on details
Google が買収した Motorola ですが、Google が Motorola を買収した一番の理由はパテントであることは業界の常識です。問題は、Motorola の携帯電話ビジネスがどうなって行くかです...
おもてなしテレビ
ブログにも書いた通り(参照)、水曜日にケーブル・コンベンション2011で講演をしました。ケーブル・テレビ業界の人たち向けの講演だったので、まずはなぜ若い人たちがテレビを見なくなっているかを Youtube の面白さ中心に説明した上で、放送業界が生き残るためには何をしなければならないか、という話をしました。以下はそのダイジェスト版です
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これだけだとまだ理解してもらえないと思ったので、「若い人たちはテレビを見ないで何をしているのか」を説明するために、Youtube を題材に「なぜネットの方がテレビより面白いのか」を説明しました。最初に見せたビデオは、Pepsi が作った Uncle Drew です。
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最後に紹介したのが、この「Lily's Disneyland Surprise」というビデオです。
娘の誕生日にディズニーランドへの旅行をプレゼントした母親が撮影したビデオです。これからすぐにディズニーランドに行くのだということを知ったリリーの反応がなんとも可愛くて、見る人の心を和ませてくれます。偶然の産物に過ぎませんが、決して台本のあるドラマでは得ることのできない感動を与えてくれます
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上のスライドは、私が考える理想的なテレビ・放送サービスですが、最も重要な点は「合法的な共有」です...
日本はどうして原発を止められないのか
第一章 日本型エリート(1)
福島第一原発での事故をもたらした経緯、および、事故後の官僚および東京電力の人たちの対応を見るとどうしても思い出すのが、私が学校を卒業して最初に就職したNTTでの経験です。私は当時(卒業したのは1985年)、早稲田大学大学院の電子通信学科で情報工学を勉強していました...
...特にNTTの研究所である通信研究所は、修士号と博士号の取得者が大半を占める、日本の頭脳の粋を集めた研究機関で、電子通信学科の学生のあこがれの的でもありました。社会のインフラを支える国策企業であるという意味では、電力業界の東京電力、放送業界のNHK、のような存在だとも言えます...
読者からのご質問・ご意見コーナー
最初の質問です。
利益を上げていて多少経営に余裕があることもあり、お金は使ってもいいから技術者を投下しようというまさしく「ブルックスの法則」が現実に起こっている状況です。 どうも営業の「頭数」や受託開発の「人月」という感覚から離れられずにいるようです。 現場レベルでは理解している優秀層のエンジニアも多くいるのですがいまいち浸透していません。人数制限という「ルール」を設けようという案もあるのですが、ケースバイケースでもありまた、メンバー全員が理解していないと平気でまた人数が増えてしまいそうです。
会社それぞれのスタイルがあるとは思いますが、どんな複雑なプロジェクトであれ、プロトタイプを作って大まかなアーキテクチャを決める段階では...
同じ方からの質問です。
会社創立の文化もあり、意思決定者に非技術者が多くいます。そのことによりエンジニアにとって大切な「ゾーン」を阻害するメンバーも多くいます(中途半端な感覚でミーティング設定、頻繁に話しかけるなど)。ミーティング時間の制限や物理的隔離など制度により解決できるものなのでしょうか。
私がそんな環境に置かれたら、たぶん...
技術者出身のマネジメント層を増やしたいのですが、優秀な技術者はずっとコードを書いていたい職人タイプが多くいます。なかなかプロダクトマネージャーの魅力を伝えきれずにいます。
得意なことは人それぞれなので、優秀な技術者が必ずしも...
次の質問です。
私は今年度で21歳になる学生です。日本の大学で情報系(プログラミングやソフトウェア設計、ネットワーク設計など)を勉強していたのですが、3回生になると授業の量も徐々に減っていき、就職活動に費やす時間が増えていくことがわかったので中退してしました。現在はカリフォルニアにあるコミュニティ・カレッジで同じ情報系の勉強をしているのですが、そこの教授に、コミュニティ・カレッジを卒業したぐらいでは、シリコンバレーなどでエンジニアとしては活躍できない。あそこの第一線で活躍している人間はみなスタンフォード大学などの超一流大学を卒業しているやつらだと言われました。エンジニアなら自分で作ったアプリやWebサイトなどで力量がアピールできるので、学歴は関係ないだろうという思いがありました。この2年間のコミュニティ・カレッジの時間をひたすらコンピュータの事に費やそうか、名門校への編入を目指し一般教養を履修しようかすごく迷っています。中島様のブログ(http://satoshi.blogs.com/life/2012/06/pana.html)にも書かれていましたが、これからは学歴よりも経験で判断されるのではと思ってますので、私はコンピュータの事に集中したいと考えています。また私は、おもしろく目的が共有できる会社であれば日本だろうがアメリカだろうか、大企業だろうが小さなベンチャー企業だろうが、どこに就職してもいいという気持ちでいます。
米国の会社の場合、一旦会社に入ってしまえば、後は実力主義なので、スタンフォード大学を出ていようと、大学中退だろうと...
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