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今週の週刊 Life is Beautiful:10月2日号

今週のメルマガ「週刊 Life is Beautiful」の配信準備が整ったので、内容を簡単に紹介する。

ちなみに、メルマガの冒頭にも書いたが、スーパーコンピューター「京」のようなプロジェクトを国策としてやることが本当に日本企業の国際競争力を養うことになっているかどうかは、そろそろ本気で見直すべきだとつくづく思う。

特にIT産業のように進歩の激しい分野では、時代の流れに沿った柔軟な舵取りが必須だが、国策プロジェクトにつきものの「ここまで税金を投入して来たのだから今さら辞められない」「せっかく予算をもらえたのだから、今さら自分から『もう意味がなくなりました』と言い出すバカはいない」というメンタリティがそんな舵取りを阻害する。

その意味で蓮舫氏が試みたスパコン予算の事業仕分けは正しかったのだが、それが結局はこんな風にゾンビのようによみがえって来てしまうところがこの国の一番の問題だ。

◇  ◇  ◇

今週のざっくばらん

スーパーコンピュータ

事業仕分けで一時期は存続が危ぶまれたスーパーコンピュータ「京」が本格稼働を開始した、という発表がありました(参照)。「一度国策として始めてしまったものはやめられない」という典型的な例です。一昔前には、国策で垂直統合型のスーパーコンピュータを作ることに意味がありましたが、時代はすでに、汎用CPUと汎用GPUを活用したHPC (High Performance Computing)サーバーを必要に応じた数だけ使う、という汎用HPCサーバー型スーパーコンピュータの時代に移りつつあります。そんな状況の中で、「京」のような垂直統合型のスーパーコンピュータを作ることが日本の国際競争力に繋がるとは...

neu.chat とXMPP

もの作りをしているとついつい目の前の仕事に追われて、中長期的に価値を生み出すことに時間を使うことを忘れてしまいがちです。今週は、あえて neu.Tutor/neu.Notes/neu.Annotate から少し離れて、前々から気になっていた XMPP の勉強をしました。...

私の目に止まった記事

Data that lives forever is possible: Japan's Hitachi

日立が半永久的にデータを保管できるストレージデバイスを開発したという記事です。色々な応用が想像できてワクワクするような話です。これぐらい尖った技術であれば、日立という大会社の中に埋もれさせておくのではなく、ベンチャー企業としてスピンアウトさせて、米国の投資家からお金を集めて、商用化に向けて一気に突っ走るべきではないかと思ってしまいます...

Riot at Foxconn Factory Underscores Rift in China

Apple の iPhone5 を含む、数多くの海外製品の製造を担当している Foxconn の工場で起こった暴動に関する記事です。警備員と工場の労働者のちょっとしたいざこざがきっかけとなって2000人もの労働者を巻き込む大規模な暴動になったそうです。日本では「反日デモ」ばかりが注目されていますが、「反日」はきっかけでしかなく、問題の根っこは、このFaxconnの工場で起こった暴動と同じところにあると考えた方が良いと思います...

Texas Instruments eyes shift away from wireless

Texas Instruments が携帯電話向けのプロセッサビジネスから撤退する、というニュースです。今やスマートフォン用のプロセッサと言えば、Qualcomm がナンバーワンで、その市場になんとか進出しようとしているのが Intel、Qualcomm からも Intel からも買わずに自社製のプロセッサで勝負しているのが Apple、という構図ですが、スマートフォン以前の携帯電話機においては、Tesas Instruments がナンバーワンだった時期も...

UIEvolution 起業ものがたり(4):Brad Silverberg

Bill Gates との会話以来、Microsoft を辞めて何か新しいことを始めることばかり考えていた私でしたが、長年勤めていた会社を辞める決意を固めるのは簡単ではありませんでした。社内の知り合いに相談するわけにもいかないので、誰か社外にいる人で相談出来る人はいないだろうか、と考えた時に、最初に頭に浮かんだのは Brad Silverberg でした。Brad は、Windows 95 と Internet Explorer 3.0/4.0 の仕事をしていた時の部門の副社長で...

日本はどうして原発を止められないのか
終わりに 日本はどうやったら原発を止められるのか 

ここまで、日本はどうして原発を止められないかについて、霞ヶ関の官僚の考え方、電力会社の立場、官僚と政治家の力関係などから書いて来ました。では、どうやったら実際に原発を止めることができるのでしょうか?結論から先に言えば、今の政府の仕組みのままでは絶対に無理だと思います。民主党政権に向かって、国民がいくら原発ゼロを訴えたところで、経団連と官僚たちが反対する限りは思い切った舵取りはできません。これは自民党政権に戻ったところで同じです。「霞ヶ関の官僚が国会議員の代わりに法案を書く」という三権分立の根底を揺るがすようなことが日常的に行われている限りは、政治家には官僚をコントロールすることはできないし...

読者からのご質問・ご意見コーナー

今週の質問です。

巷から「なんか違うんじゃないか」との声がしきりのスマホ対応家電ですが、方
向性からして間違っているのか、それとも方向は合っているが内容が伴っていな
いのでしょうか。
中島さんは、どのように見ておられますか?

参考:パナソニック、「スマート家電」を本格展開
http://www.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/1208/21/news113.html

パナソニックがこの発表をして以来、私が二年ほど前にブログに書いた「とある家電メーカーでの会話:クラウドテレビ編」へのアクセスが増えています。誰もが同じような違和感を抱いているのだと思います。家電をネットに繋ぐことも、家電のコントロールにスマートフォンを使うことも決して悪いアイデアではないと思いますが、問題は「どんな価値を提供してくれるのか」という部分が消費者に見えにくいことです。やはり、商品企画の段階から...


今週の週刊 Life is Beautiful:9月25日号

今週のメルマガ「週刊 Life is Beautiful」の配信準備が整ったので、内容を簡単に紹介する。

今週のざっくばらん

neu.Tutor

リリースした neu.Tutor ですが、「英単語をあっという間に覚えられるようになった」から「使い方が分からない」まで、幅広いフィードバックをいただいています。neu.Tutor は、教育者の羽根さんのアクティブ・ラーニングという教育手法に基づいて作られていますが...

iOS6

19日にアップルから、iPhone/iPad 向けの新しい OS、iOS6 がリリースされたので、私もアップデートしました。まだそれほど使いこなしてはいませんが、確かに map アプリが、Google Map からアップル独自のものに変わった点は、大きなインパクトがあります。日本では地図の精度の問題が指摘されていますが、米国のマップに関しては、多少の違いはありますが...

米国からの外圧に関して

日本の原発ゼロ政策に対して米国が「まったをかけた」かのような報道がされていましたが、米国政府の公式な立場としては、公には「関心を持って見ている」としか言っていません。使用済み核燃料の最終処分場の問題は米国自身にとっても悩みのタネだし、石油の価格が高騰するようなことは米国にとって好ましくないので、当然のことです。東芝や日立などの原子力機器メーカーからの頭脳流出の可能性も懸念の一つでしょう。そんな中、注目すべきなのは、8月に米国のシンクタンク CSIS が発表した「Armitage-Nye Report」と呼ばれる報告書です(参照←ここで全文を読むことができます)...

私の目に止まった記事

Animoca data: the top Android phones in key Asian markets for July 2012

アジアの主要な国における Android ケータイのマーケットシェアをまとめた記事です。この記事で紹介されている「CHART OF THE DAY: Samsung's U.S. Smartphone Sales Are Shockingly Small」と一緒に読むと、とても面白い傾向が見えてきます。この表を見ても分かる通り、Samsung は日本と中国を除いたアジアの国で圧倒的な力を持っており...

AT&T On Notice: Carrier To Face Net Neutrality Complaint Over FaceTime

AT&T が iPhone の Facetime を "Mobile Share Plan" に加入していないユーザーに提供しないのは、FCC の net neutrality ルールに違反しているかどうか、という話です。FCC (Federal Communications Commission、連邦通信委員会)は、米国の通信業界を規制する組織です。特に、限られた資源である周波数帯に関しては、その有効利用を目的として、競争原理を活用して...

iPhone 5 and iOS 6 for HTML5 developers, a big step forward: web inspector, new APIs and more

ウェブの開発者にとって、iPhone5 と iOS 6 は何を意味するのかがとても良くまとめられた記事なので、一読をおすすめします。しかし、こうやって  HTML5 の進化に関してリーダーシップを取っている姿を見ると、Safari というブラウザーを提供し続けることが Apple にとっていかに重要かが分かります...

Three Reasons You Should Switch to Office 365

Microsoft が Office 365 を月額4ドルからスタートすることを発表しましたが、市場の反応はこの記事を見ても分かる様に上々です。Office 2008 for Mac を使って来た私自身も、そろそろ切り替えても良いかと考えています。このあたりの市場に詳しい知り合いに聞いたところ、純粋なユーザー数で言えば、Google Docs の方が圧倒的に多いものの、企業が実際のビジネスに採用するとなるとやはり...

UIEvolution 起業ものがたり(4):High Tech Start Up

Bill Gates とのミーティングで Microsoft を辞める決意を固めた私でしたが、辞めた後に何をするかに関しては、その時点では、全く何も考えていませんでした。一つだけ確信していたのは、Microsoft 内部にいてはイノベーションは起こせない、ということでした。イノベーションの元になる「アイデア」は、毎年星の数ほど生み出されます。しかし、実際にそのアイデアを形にすることは簡単ではないし、さらに作った製品やサービスを市場で成功させるのは至難の業です...

日本はどうして原発を止められないのか
第四章 内需拡大政策としての原子力

民主党政権が、国民の声を聞入れて原発ゼロへ向けてエネルギー政策を変更しようとしましたが、経団連などの猛反対に押されて、かなり曖昧な政策になってしまいました。経団連などが脱原発に反対する理由は複数あります。安価な安定した電気が必要というのはもちろんですが、電力会社による設備投資が多くの企業にとって重要な収益源になっている事実も見逃せません...

読者からのご質問・ご意見コーナー

今週の質問です。

連載の「日本はどうして原発を止められないのか」に関してですが、中島さんの考えは(1)官僚が国家経営を行っていることが問題だ、とのでしょうか、それとも(2)官僚が国家経営をするならもっと上手くやれよ、と言いたいのでしょうか?

とても良い質問です。私は(2)は結果でしかなく、その根本原因は(1)にあると見ています。日本だけでなく、すべての近代的民主主義国家は、憲法で三権分立...

次の質問です。

中島様のブログを読んだり、様々な本を読んでいる間に『エネルギー』というものにすごく興味を持つようになりました。原発の問題は日本だけの問題じゃないし、核廃棄物や原発事故の問題は、これからも世界中で起こり続けると思い、なにか若い自分ができることはないのかなと思いました。一人の日本人の若い学生として、豊かな日本を作ってくれた方々に感謝し、僕達の世代がなにかを変えていかないという思いがあります。しかし恥ずかしいことですが、どこから手をつけたらいいかわかりません。そこで中島様からアドバイスを頂きたいと思います。

素晴らしい考え方だと思います。そんな志を持つ人達の力があってこそ、イノベーションも起こるし、実質的な脱原発も可能になると思います。再生可能エネルギーに関しては、私も膨大な資料を読んで勉強しましたが、まだまだ技術革新の黎明期にあり...


今週の週刊 Life is Beautiful:9月18日号

今週のメルマガ「週刊 Life is Beautiful」の配信準備が整ったので、内容を簡単に紹介する。

今週のざっくばらん

教育アプリ neu.Tutor

ブログにも書きましたが(参照)、水曜日に neu.Tutor を正式リリースしました。まだ色々とアイデアはありますが、まずはダウンロードした人たちがどんな使い方をするのかを見て、今後どんな発展のさせかたをすべきかを決めて...

iPhone5

9月12日にiPhone 5 がアナウンスされました。具体的な仕様に関しては、色々なところに記事が書かれていますが、時間を見つけてkey notes を観る(もしくは聞く)のも悪くないと思います。英語を勉強している人、英語に慣れたいと考えている人には、とても良い教材だと思います。また、この業界で最も成功していて影響力を持つ会社が...

シャープのビジネスについて

ちょうど、シャープの液晶ビジネスの話になったので補足しますが、シャープの今の状況が、日本企業の多くが抱える問題点を良く表していると思います。シャープの強みは、液晶と太陽光パネルというこれからますます重要になる分野の技術力です。この二つの分野に力を集中して来たシャープの戦略を「一本足打法」と批判する声を良く聞きますが、私はその意見には賛成できません...

私の目に止まった記事

Mark Zuckerberg: Our Biggest Mistake Was Betting Too Much On HTML5

Facebook がなぜ Facebook アプリを HTML5 ベースのものから iOS ネーティブなものに書き直したのかについての Zuckerberg 自身の説明です。私はたまたま生中継を観ていましたが、neu.Tutor 向けに Facebook クライアントを作ったばかりでもあったので、色々と思うことがありました...

Google Can't Have It Both Ways

Android がオープンソースであるが故に問題点を浮き彫りにするのが、ここで紹介されている Aliyun というスマートフォン向けのOS。Google の Android 戦略には乗らず、オープンソースである Android OS から必要な部分だけを拝借して独自の「亜流OS」を作ることは技術的にも契約上も十分に可能です。この Aliyun は典型的な例とも言えます...

China is losing its manufacturing lead

「世界の工場」となることにより急成長してきた中国が、人件費の高騰により競争力を失いつつある、というニュースです。戦後、安い人件費と豊富な労働力を武器に日本の製造業が世界を席巻しながらも、国民の生活レベルが向上して人件費と円が高くなるにつれて急激に競争力を失ったのと同じ構造です...

Books I Read this Summer by Bill Gates

Bill Gates がこの夏に読んだ本の中で良かったものを紹介しています。このうち、"Moonwalking with Einstein: The Art and Science of Remembering Everything" の方は私の長男が夏に読んでいて内容を説明してくれたので良く知っています。人間のどうやってものを記憶するのかに関してとても興味深いことが...

UIEvolution 起業ものがたり(4):Bill Gates のひと言

私が「このままMicrosoftにいるべきかどうか」と悩んでいた時期(99年の後半)、Bill Gates から 会社でキーとなるポジションにいるソフトウェア・エンジニア数十人に招集がかけられました。それぞれ担当するプロジェクトに関して Bill Gates と会ったことは何度もありましたが、そんな形で招集をかけられたのは初めてだったので、私も含めて、誰もが興味津々で参加しました。表向きのテーマは、「シリコンバレーのベンチャー企業とどう戦うか」でしたが、会議が始まると、本当の目的は「シリコンバレーのベンチャー企業への頭脳流出をどうやって止めるか」であり...

日本はどうして原発を止められないのか
第三章 原子力依存症という病(3)

カリスマ的なリーダーシップを嫌い、合議制でしかものごとを決められない日本では、関係者の同意を得るためには、データとそのデータの分析が不可欠になっています。「脱原発をするにはこのくらいコストがかかる」「再生可能エネルギーを日本のエネルギー政策の中核に置くためには、これぐらいの投資が必要」などの試算です。そんな試算を説得材料として関係者を説得させなければならないのです。こんな形の政策決定は、一見論理的ですが、実はいくつもの大きな落とし穴があります...

(つづく)

読者からのご質問・ご意見コーナー

今週の質問です。

中嶋さんに質問なのですが、adobe が先日発表した 『Adobe Creative Cloud』はどのようにお考えでしょうか?というのは、私は趣味でサイト作成などをしていて『Adobe Creative Cloud』に申込みをいたしました。

たしか、中嶋さんのメルマガでアプリケーションは全てのブラウザ上で動くことが好ましいということが書かれていたと思いますが、adobe の 『Adobe Creative Cloud』 も方向性としては似たようなものでしょうか?

また、apple、Microsoft や amazon、google といった業界の中で adobe の立ち位置はどういうところなのでしょうか?紙面では adobe のことがあまり出てこないので気になっていたところです。

もし、中嶋さんが adobe の CEO だったらどのように舵取りをしますか?

まず最初に Adobe Creative Cloud に関して言うと、これは単に "Cloud" という流行言葉に便乗しただけのもので、アプリそのものは昔ながらのデスクトップアプリで、単に「売り切り」ビジネスを「月額課金型」に切り替えた...


本田圭佑と日本の将来と

本田圭佑が日刊スポーツのインタビューでとてもするどい指摘をしている。

海外に出たら、日本は本当にいい国だとあらためて思う。モノのクオリティー、サービス業、すべてにおいてディテールにこだわっている。ここが何につけてもアバウトな外国とは違う。これはオレの価値観が日本人寄りだから、という理由ではないと思う。外国人だって日本のサービスを受けたら絶対にいい思いをするはず。その点で、日本は世界トップだと認識している。外国に出てから、日本の良さを感じるようになった。

それと同時に思うのは「これを築いたのは誰なんだ?」ということ。オレたちではない。こんな裕福な今日(こんにち)の日本があるのは、先代の人たちの頑張りのおかげだと思っている。オレたちは、彼らが頑張って汗水たらして残していってくれたもののおかげで生活できていると思う。

それが今、いろんな面でまさしく危機を迎えている。オレが言うまでもなく、いろんな人が「日本はそのうち破綻する」と言うのが聞こえてくる。「なんでそうなったのか?」ということを考えないと。今のオレたちは何も築いていない。先人の財産を使ってきただけ。感謝して、今からもう一度、頑張らないといけないんじゃないか。それなのに浪費した揚げ句、責任のなすり合いが、どの場面どの分野でも繰り広げられているように見える。海外から見ると、より一層、強くそう感じる。(参照

なぜこんなに「良い国」なのにも関わらず「先が見えない」のか、ここを良く考えるべきだ。若い人達が、素直に「頑張ろう」と思えなくなってしまった根本の原因を究明すべきだ。

本田圭佑に「これを築いたのは誰なんだ?」と言わせる今の日本の構築を率いたのは、戦後の復興期にハングリー精神いっぱいで、がむしゃらになって働いた段階の世代の人達である。

増え続ける首都圏労働者の数を背景に、日本特有の終身雇用制、年功序列というシステムを作り、「若い時に一生懸命に働けば、会社が一生面倒を見る」という暗黙の了解とともに、「安くて勤勉な」労働力で欧米を圧倒して、日本の世界で二番目のGNPを誇る国に育てたのだ。

しかし、今やそんな人達が築いて来た日本の大企業が危機に瀕している。少子化により内需の縮小、失った国際競争力、バブル期に大量に採用した大量の社員、公共投資だよりのビジネスモデル。

経団連があれほど原発ゼロに反対するのは、原発が公共投資と同じく彼らの生命線を支えているからだ。電力会社の総括原価方式に支えられた、利益率の高い原発ビジネス。それがなくなることは、彼らにとって死活問題なのだ。

しかし、そんな企業を公共投資や原発マネーで救済し続けることが日本の将来にとって本当に良いことなのだろうか?本田圭佑たちの世代が素直に「今度は俺たちの出番だ」と頑張る気になれない一番の理由が、まさにそこにあるのではないだろうか?

 


Gangnam Style と韓国のコンテンツ戦略

ここ一ヶ月ほどで、米国で一気にメジャーに躍り出た歌がある。韓国のタレント、PSY の Gangnam Style である。

7月にYoutube に公開したプロモーションビデオが一億回以上再生されただけでもすごいが、Ellen's Show で Britney Spears にダンスを教え(参照)、ABC の Google Morning Amerika で紹介され(参照)、NBC の Today Show にゲストとして招かれて歌を披露し(参照)、Saturday Night Live がパロディを演じた(参照)。これほど完璧なタレントの売り出しは見たことがない。当然、iTunes Music のチャートでは堂々 No.1 だ。やはり Justin Biever のマネージャと契約したことが大きかった(参照)。

偶然が生み出したスターなのか、最初から綿密に計画された結果作られたスターなのかは外からは分かりにくいが、韓国がここ数年力を入れて来た「コンテンツ輸出戦略」がついに効果を表しはじめた結果、と私は見ている。

8月20日に Dogers スタジアムに PSY が来た時のビデオを見ると、かなり計画的に仕込まれて来たことがわかる(参照)。メジャーリーグ・ベースボールは、単にスターが会場に来たからと言ってその人の曲を流したりはしない。これは、明らかなプロモーションだ。

「こんなお笑い芸人なら日本には腐るほどいる」 という批判する人もいるが、結局は結果がすべて。面白いコンテンツを持っていても、世界に売り出すのは簡単ではない。Apple の iPhone を見て「あんな携帯ならうちにも簡単に作れる」と言った日本のメーカーのエンジニアのセリフと妙に重なる。


米国の「関心」とは何か

クリントンが日本のエネルギー政策に関して「関心」を持っていると発言したことが、あたかも「脱原発をするな」と外圧をかけたように報道されているが、そんな単純な話ではない。

もっとも参考になるのは、原発事故直後にクリントンが MSNBC から受けたインタビューだ(参照)。

このインタビューで、クリントンは4つの懸念を述べている。

Well, I have concerns about a lot of our energy issues, because, clearly we're talking here in Cairo in the Middle East, in a region that supplies a lot of oil. We have oil dependence problems. We have nuclear power safety issues and waste disposal problems. We have the difficulties of getting a lot of the renewables like wind and solar and others up to scale and we have a really hard challenge convincing people that energy efficiency is actually the most effective way to try to lower our energy costs and usage.

  • 石油に関して言えば、中東だよりという懸念がある
  • 原発に関して言えば、安全性と「核のゴミ」という懸念がある
  • 太陽光パネルと風力発電に関しては、十分なスケールで設置して行くのは簡単ではない
  • 省エネに関しては、人々がなかなか真剣になってくれない

最終的な答えが原発でも化石燃料でもなく、再生可能エネルギーであることはクリントン自身も十分認識しているが、それまでの「つなぎ」としての原発にも化石燃料にも色々と問題がある、と言っているのである。

日本が急速に脱原発に舵を切れば、米国のエネルギー政策にも影響が及ぶことは避けられない。だから米国は日本の動向を注意深く見ているのであり、強い「関心」を持っているのだ。


原発事故の不可逆性

評論家の中には、未だに「福島第一での原発事故で死んだ人はいない」などと事故を過小評価する人がいる(参照←池田氏はどこからコンサルタント料をもらってあんな発言をしているのだろう?)。事故直後に被曝を避けるために移動を余儀なくさせられたために亡くなった寝たきり老人、長引く避難生活で体調を壊して亡くなった人、これまで何十年もかけて育てて来た農地や家畜を失ったショックで自らの命を断った人たちは数に入らないのだろうか?放射能を過剰に恐れるあまりの「風評被害」だとでも言うのだろうか?

原発事故が他の事故と違うのは、貴重な国土が放射能汚染によって人が住めなくなってしまうことにある。詳しくは、「フランス人学者の考察 原発事故は元に戻れない大惨事」を読んでいただくと良いが、津波や地震の被害は、どんなに大きくとも30年、50年と時間が経つうちに人々はその傷から立ち直り、地域経済は復興される。

チェルノブイリを見ても分かる様に、ひとたび過酷事故が起こってしまえば、そこは50年経っても100年経っても人の住むことのできない場所になってしまうのだ。鉢呂元大臣は「死の町」という言葉を使って批判されたが、まさに復興が不可能なほどに土地に壊滅的なダメージを与えるのが原発事故なのだ。

脱原発は日本経済をダメにする、再生可能エネルギーには不確定要素が多い、と批判する人がいるが、原発や核のリサイクル計画の方がよほど不確定要素が多いし、万が一同じような事故がまた起これば、それこそ日本経済が壊滅的なダメージを受けると私には思える。


neu.Tutor 正式リリース

ITunesArtwork4月からアクティブ・ラーニング社の羽根氏と共同開発して来た neu.Tutor の正式リリースにこぎつけたので、報告させていただく。ハーバード大学で教鞭をとっていた羽根氏の教育ノウハウがたっぷりと注ぎ込まれたアプリなので、iPhone/iPod touch をお持ちの方にはぜひともお試しいただきたい。

ちなみに、「デッキ」と呼ばれる教材は、こちらでサンプルとして用意したものをダウンロードしていただくことも可能だが、自分で簡単に作成することもできる。アプリからも直接作成することも可能だが、ウェブサイト(http://www.neututor.com) からの方が効率が良いと思う(Facebook アカウントが必要)。作成したデッキは、自分だけで楽しむこともできるが、Facebook 経由で友達と共有することも可能だ(デッキごとのプライバシー設定が可能)。

ちなみに、www.neututor.com は以前にもこのブログで書いた「Restful-MVC」なアーキテクチャで作られている。サーバー側が Model を担当し、Model と View の結合を JavaScript で書かれたControllerが行う、というアーキテクチャだ(テンプレートエンジンは、SNBinder を使っている)。JavaScript で書かれたソースコードは圧縮もしていないので、興味のある方は読んでいただくと良いと思う。

【iTunes ストア用の説明文】

「勉強は辛いもの」、そんなイメージを持ってませんか?机の前に座って「さあ勉強するぞ」と思っても、長期間、自分を律するのは容易ではありません。

「学校」の授業も大半は一方的。どれだけ大切な話を聞いても、家に帰って記憶するという部分は、結局、「個人作業」にまかされています。

勉強には「自己マネージメント力」が不可欠なのです。

そんな時、もしスマートフォン上で、「あなたにとっての最適な学習」を導いてくれるチューターがいたらどうでしょうか?

電車やバスの待ち時間に、「この単語を覚えていますか?」と呼びかけてくれたり、スタバでコーヒーを飲んでいる時に、ゲームのような感覚で遊びながら単語を覚えさせてくれたり・・・。あるいは一緒に勉強する仲間を見つけてくれ、ソーシャル学習の機会を与えてくれる、そんな夢のような家庭教師(=チューター)がいたら・・・。

そんな素敵な学習支援アプリが開発されました。「neu.Tutor」です。

neu.Tutorには4つの特徴があります。

1.ハーバード大人気講師の教育理論採用

本アプリは、ハーバード大学で語学講師として活躍し、優秀指導証書(Certificate of Distinction in Teaching)を得た羽根拓也教授の学習理論をもとに開発されました。

▼20年の研究に基づく記憶強化メソッド

例えば、「3cards On Your Pace」という学習方法。人間は一度に多くのことを覚えられません。そこで、まずは「3枚」のカードを覚えることに集中します。わずか3枚なら大概の人が記憶可能です。neu.Tutorは学習者がきちんと3枚のカードを覚えたことを確認してから、少しずつカードを加算していきます。

しかし、新しい単語が増えると覚えるのが難しくなってしまいますよね?そこでneu.Tutorは学習者の学習状態を分析し、最適な学習アルゴリズムに基いて、新しいカード、復習するためのカードを提示していきます。羽根教授が20年に渡って研究してきた研究成果が取り込まれたこのアルゴリズム。ただただ繰り返しているだけなのに、知らず知らずのうちに覚えている自分に驚かされるはずです。

▼机の上の学習から学習者を解放!

また羽根教授の理論によると、机の上に座ってやる勉強よりも、脳に刺激がある時、例えば歩いている時や友達と話をしている時の方が学習効果が高いとのこと!

そこで、neu.Tutorは、机の上に座ってやる勉強から、皆さんを解放します。スマートフォンをもって、歩きながら、あるいは通勤通学中に、あるいはスタバで友達とコーヒーを飲みながら、3~5分程度の「隙間時間学習」を繰り返します。ただ、それだけのことで、わざわざ勉強しようと思わなくても、自然に頭の中に情報が定着していきます。机の上で教科書を広げてやる苦行的な学習にさよならを言う時代が遂にやってきたのです。

2.飽きずに続けられる多面的学習

人間の脳は一つのことをやることに慣れていません。「飽きる」からです。

neu.Tutorでは、複数の学習ルーツを行き来しながら、飽きずに学習を進める「多面的学習方式」を採用しています。

▼SPEED

まずは「Speed」。素早く流れてくるカードを時間制限内に正解を導く楽しいゲームです。ただ遊んでいるだけのつもりでも、実は確実に記憶強化に繋がっています。わずか3枚のカードを覚えたら、次の6枚、次の9枚にチャレンジしていってください。遊びながらも確実にカードを覚えている自分に気づくはずです。

▼LESSON

しかし、なかなか覚えにくいカードもあります。そんな時は、「Lesson」に移行。「Lesson」では、「3枚のカード×3セット」を自分のペースでゆっくりと覚えていきます。覚えていたら「Got it」、覚えていなければ「Not yet」を選択。学習者のこれらの学習結果を見ながら、neu.Tutorは自動的に、次の最適カードを提示していきます。まるで本当のTutorが目の前に座っているように、学習者のレベルにあったカードを提示し、知らず知らずのうちに記憶が強化されていきます。

▼SPELLING

そして「Spelling」。「Spelling」では、文字通り、覚えたい言葉のスペルを記憶するための支援を実施。一回目は指示に従って綴るだけ、二回目は自分の記憶で記入。忘れても大丈夫。neu.Tutorがそっとスペルのアシストをしてくれます。この繰り返しが、短期感で難しい単語や用語のスペルを記憶することを可能にするのです。

これらのツールがneu.Tutor全体で多面的、有機的につながっており、それぞれの学習ツールを行き来することで、飽きずに、効果的に学習することが可能になるのです。

3.オープンソースによる発展学習

既存の学習ツールの最大の弱点は、飽きてしまうということです。それは教材が固定化されており、発展性がないからです。

neu.Tutorは違います。教材の自主作成や、インターネットを活用した検索機能を使って、「発展的な学習」が可能になります。

▼教材作成機能

まず、自分の勉強したい内容で、自主作成の教材(=デッキ)を作成することが可能。学校の勉強はもちろん、あらゆる資格試験の対策にneu.Tutorを活用することが可能です。

▼ウエブを使った発展学習

neu.Tutorは覚えたい用語と関連のある情報を、ウエブ上の辞書、Wikipedia、画像や動画データからの関連検索が可能。もっと深く知りたい学習者に「発展学習」の機会を提供します。

▼オープンソースによる発展学習

ウエブ上には、素晴らしい無料の学習教材が増え続けています。本アプリは、自分の勉強したい教材を、関連する優れたオープンソース(例:Khan Academy)等につなげ、発展的な学習を導くことが可能です。

4.facebookを使ったソーシャル学習

さて、多くのneu.Tutorの中で、最もお薦めなのがこのソーシャル学習機能。

1人でやる勉強はなかなかはかどりません。そんな時、いっしょに勉強ができる仲間がいたらどうでしょう?neu.Tutorでは、facebook上でつながっている仲間を通して、ソーシャル学習が可能です。教材を共有したり、進捗を確認しあったり、覚え方を教えあったり・・・。

また同じ教材を世界中の仲間と共有し、共に教えあう学習コミュニティーを構築することも可能です。良い教材を自分で作って、一緒に学べる仲間を世界に募集することができる。そんな夢のような世界が可能になっていきます。

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いかがでしょう?全く新しい学習体験を提供する学習支援アプリneu.Tutor。これからも皆様のお声を頂きながら、少しずつ進化させていく予定です。是非、応援してください。


原発をゼロにすると電気代が3万円になるって本当なの?

結論を先に言うと「原発をゼロにしてもしなくても2030年には電気代は3万円近くになる」というのが正しい表現です。

政府の発表した資料を読むと、2030年における一般家庭の電気代は、

  • 15%シナリオ:23,800〜28,200円/月
  • ゼロシナリオ:24,030〜30,612円/月

との予想です(資料の20ページ参照)。「原発をゼロにすると電気代が3万円」と一方的に言われるのとでは、ずいぶん印象が違います。

ちなみに、15%シナリオの計算は、原発の発電コストを 8.9円/kwh と見なして行われていますが、この値は「福島第一クラスの事故が起こった場合のコスト」を最低限の5.8兆円と見積もった値段でしかなく(実際には数十兆円)、経産省も「下限」でしかないことを認めています(経産省の資料には、"8.9円〜" と表示されています)。それに加えて、事故の教訓を生かした安全措置にはコストがかかるので、実際のコストは、火力よりもはるかに高い17.4 〜 20円超になるという概算も公表されています(参照)。  

その数字を当てはめて計算し直すと、15%シナリオの方がゼロシナリオよりも高くなってしまいます。つまり、この資料で提示されている「ゼロシナリオの方が若干高い」という予測そのものがかなり不正確だということです。

それにも関わらず、「原発をゼロにすると電気代が3万円になる」という言葉だけが1人歩きしているのはちょっと問題だと思います。

 

 

 


今週の週刊 Life is Beautiful:9月11日号

今週のメルマガ「週刊 Life is Beautiful」の配信準備が整ったので、内容を簡単に紹介する。

今週のざっくばらん

教育アプリ neu.Tutor

neu.Tutor の正式リリースは、先週の金曜日(9月7日)を予定していましたが、アップルによるアプリの承認サイクルが、予想していた平均7日よりも若干長くなっているため(8月中は8〜9日でした)、その分だけずれ込んで、実際の正式リリースは、このメルマガの発行日と同じ9月11日になる予定です...

ソフトランディングを難しくする使用済み核燃料問題

福島第一での原発事故以来、色々なことが明るみに出てきましたが、知れば知るほど日本のエネルギー政策のデタラメさが見えて来てあきれるばかりです。この事故が起こる何年も前から、使用済み核燃料のために原発は行き詰まっていたのですね。最終処分場の選別は政治的にあまりにも難しく、しかし原子力発電所のプールは満杯で、毎年800トンも生み出される使用済み核燃料を一時的に保管する場所(中間貯蔵施設)すら不足する...

私の目に止まった記事

Bits of Mystery DNA, Far From ‘Junk,’ Play Crucial Role

このニュースは他でも報道されたので知っている人も多いと思いますが、これまでは、DNAの中で何の役目も果たしていない "junk" (不要なガラクタ)だと思われていた部分が実は重要な役割を果たしていることが分かったという報道です。ソフトウェア・エンジニアから見てこのニュースが面白いのは...

Bing It On

何とかGoogleのサーチビジネスに追いつき追い越したいMicrosoft が作ったGoogle と Micrsoft Bing によるサーチ結果を比較して、どちらのサービスが自分に合っているかをテストする、というサイトです。一昔前の「ペプシ・チャレンジ」を思い起こさせる実験です。私も実際にやってみましたが、結果は驚いたこと...

Kindle Paperwhite: Amazon’s New Amazing eReader

Amazon が発表した、新しい e-ink 版 Kindle、Paperwhite への高い評価記事です。日本への進出には色々と手間取っている Amazon ですが、米国国内で飛行機に乗ると Kindle が出張の多いビジネスマンにとって必須のデバイスになりつつあることが良く分かります...

It’s official: Mobile gamers outnumber the console ‘core’

ちょうどゲーム業界の話になったので、こちらの記事も紹介しておきます。XBox 360 や Playstation 3 などの据え置き型のゲーム端末でゲームを遊ぶ "core gamer" の数を、iPhone/iPod touch や Android 携帯で遊ぶ "mobile gamer" の数が超えた、という記事です。この記事を読んで新しいゲーム・ビジネスのプランが浮かんで来たのでここに書いてみます...

How Nokia/Microsoft Blundered Today's Lumia Launch

先週は NokiaとMicrosoft が Windows 8 を搭載した新しいスマートフォン Lumina を発表しました。とても良く出来たデバイスのように思えますが、ネットでの評判はこの記事に代表されるようにあまり良くありません。しかし、批判が集中しているのはデバイスそのものではなく...

Lenovo seeks acquisitions for mobile expansion

IBM からパソコン部門を買収して以来、着実にシェアを伸ばして来た Lenovo ですが(2012年第一四半期のシェアは15%だったそうです→参照)、スマートフォン市場への進出も着実に進めているという話です。この記事によると、マーケットシェアの確保のためには買収も考慮しているとのことですが、日本市場に興味があるのであれば...

Science, Pseudoscience, Nutritional Epidemiology, and Meat

食生活と健康の因果関係に関するさまざまな「研究結果」が発表されていますが、そのほとんどが「エセ科学(pseudoscience)」だという批判記事です。この筆者が主張するように、因果関係を証明することは簡単ではありません。たとえ「赤身の肉をたくさん食べる人が早死にする傾向がある」という統計結果が出たとしても...

UIEvolution 起業ものがたり(4):イノベーションのジレンマ

NetDocs プロジェクトが当初の予定とは大きく違う方向に進んでしまい、頭を抱えていた時に、知り合いの1人が一つのビジネス書を貸してくれました。Clayton M. Christensen の書いた Innovator's Dilemma という本でした。この本に関しては、ブログでも紹介したことがありますが(参照:図解、イノベーションのジレンマ)、なぜ企業の新陳代謝が起こるのかを...

日本はどうして原発を止められないのか
第三章 原子力依存症という病(2)

管元総理が宣言した「脱原発」という言葉を、野田総理は「脱原発依存」という曖昧な言葉に言い換えました。色々な解釈が可能ですが、私には、後から「『あれは極度な原発への依存から脱する』という意味だったのです」と原発をエネルギーミックスの一つとして選択する余地を残すための技巧的な言い換えにしか思えません。古賀さんの言うところの「霞ヶ関」文学の一つなのでしょう。ところで、霞ヶ関の官僚たちは、なぜこれほどまでに原発の維持に固執するのでしょう...

読者からのご質問・ご意見コーナー

今週の質問です。

すこし遅れた話題になりますが、Facebookのスマートフォン用アプリが再構築され、かなり快適に動作するようになりました。このような記事を読むところ、HTML5からObjective-C主体にプログラムを書き直したようです。プログラム言語だけでこれほどまでに違うのかと驚きました。ここで質問なのですが、『これからHTML5がWebを変える!!』と宣伝された本や雑誌をよく見かけますが、中島様はHTML5についてどのようなお考えをお持ちでしょうか?

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