今週の週刊 Life is Beautiful:10月23日号
2012.10.21
今週のざっくばらん
node.jsとXMPPとreal-time webと
ブログで「node.js と thread hog の話」と題したエントリーを三つほど書きましたが、理由は node.js での本格的な開発がそろそろ必要な状況になって来たこともあり、頭の中を整理しておく必要があると考えたからです。neu.Chat の開発で XMPP を使い始めて以来、モバイルアプリに向けの、いわゆる「real-time web」 を実現するアーキテクチャとして、果たして XMPP が相応しいのかどうかの疑問が湧いて...
オンラインエデュケーションと大学の寡占化
先週は neu.Tutor の学校関係者へのプロモーションのために共同開発者の羽根さんと Boston に行きました。ハイライトは、月曜日のHarvard 大学の教授・教師陣に向けた講演でしたが、Harvard と MIT が進めている「edx プロジェクト」に関しても詳しい話を聞け、とても勉強になりました。edx は単なる「インターネットを活用した教育のオンライン化」などではなく、「世界中の10億人に向けた教育を提供する Harvard 大学」という野望に裏打ちされた、ある意味で大学の寡占化計画であり、20年後には「ぬるま湯」のような日本の大学がすべて経営破綻に陥る、という可能性...
ソフトバンク
ソフトバンクによるSprintの買収の方法(deal structure)が正式に発表されました。日本ではあまり報じられていませんが、deal structure が特殊で、そこにソフトバンク、Sprint 双方の思惑が見えるので少し解説します。この deal は、トータルではソフトバンクが $20 billion でSprintの株の70%を取得する、というものですが、実際には3段階で行われます...
私の目に止まった記事
Internet の現状を、とても良くまとめてある資料なので、ぜひとも見ておくことをおすすめします。「新聞の広告ビジネスが崩壊しつつある」「スマートフォンの売り上げが、パソコンの売り上げを超えた」「Facebookの将来はモバイル広告ビジネスの成功にかかっている」などの個々の事象は、個別の記事を読むことによって漠然と頭には入って来ますが、こんな包括的な形で...
A Turn of the Page for Newsweek
Newsweek が紙媒体の発行を今年の末に終了し、デジタル配信のみに特化したビジネスモデルへとシフトすることを発表しました。Newsweek と言えば、Times Magazine と並ぶビジネスマン向けの雑誌の代表格...
Microsoft’s Profit Falls as Sales of Personal Computers Shrink
Microsoft が第3四半期(文章中には "its fiscal first quarter"。会計年度は7月から始まります)の決算を発表しました。四半期の利益は去年の同じ時期と比べて22%減の $4.47 billion (約3500億円) 、売り上げは去年の同じ時期と比べて8%減の $17.37 billion (約1兆3000億円)という結果です...
Microsoft's Surface pricing could be 'a fatal mistake,' says analyst
Microsoft が iPad に対抗して直接販売することになった Microsoft Surface ですが、カバーなしのベースモデルが $499、キーボードカバー付きで $599 という値段設定では、Apple/Google/Amazon とは戦えない、という意見が多く聞かれます。私もベースモデルの価格が $299 に設定されるのではと期待していました...
iPad Mini Event: What to Expect Next Week
米国のメディアは完全に iPad mini が23日のイベントで発表されると決めつけている状態です。iPhone5 の時もそうでしたが、Steve Jobs がまだ生きていたら、担当者のクビが飛びかねない状況です。Jobs がいなくなってから、Appleという会社が最も変わった部分は、実はこの手の新製品の情報のコントロールが出来なくなっている点ではないかと...
UIEvolution 起業ものがたり(4):Steve Ballmer との exit interview
Microsoft を退社することは、99年の末までに決まっていましたが、実際に辞めることを宣言したのは1月の第二週に入った時でした。ちょうどプロジェクトの切れ目でもあったので、仕事の引き継ぎを二週間でして、第三週の終わりには正式に退社し、1月の残りをのんびりと過ごし、2月から始動する Ignition Partners に参加する、という計画でした...
読者からのご質問・ご意見コーナー
今週の質問です。
現在、日本の理系の大学の二年生です。米国の大学への留学は魅力的ですが、先日のNHK特集でもやっていたように、留学すると日本に戻って来た時に就職に不利になる可能性があるのかと思うと、どうしても二の足を踏んでしまいます。このあたりはどう思われますか?
私ならば迷わず留学すると思います。私から見ると、留学すると就職が不利になるような企業のほとんどは、内需指向の一部上場企業で、そこでの仕事はこれまで築いて来た国内でのビジネスを維持するという「守りの仕事」になると思います。一見すると安定した仕事のように思えますが、そんな企業に限って平均年齢が高く...
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