丸投げ「エンジニアもどき」はGitHubの夢を見るか?
2012.12.02
Facebook のタイムラインに、Wireless Wire News に「海外で食べて行けるエンジニア、食べられないエンジニア」という記事が流れて来た。
簡単に言うと、外でも食べて行ける人は「自分で手を動かして何かできる人」です。
コーディングできる、設計できる、管理の仕組みを考えられる、コストカットした機材の調達の仕組みを考えられる、人員管理がうまい、プロジェクト管理できる、監査の仕組みやドキュメントを作れる、戦略を作って実行できる、という様な「自分で何かができる」人です。
反対に、「これは食べて行けない」という典型例。それは、日本国内の大手ベンダやユーザー企業勤務で、下請けや孫請けへの「丸投げ」しかできない「エンジニアもどき」や「SEというなんだか良くわからない仕事をやっている人」「仕事が部長や課長」という人々です。
基本的には、私が以前、「ソフトウェアの仕様書は料理のレシピに似ている」に書いたことと同じことを指摘しているが、もっと直接的で辛辣だ。
ちなみに、そもそも私が NTT の研究所を辞めてマイクロソフトに転職したのも、ソフトウェアの作り方が根本的に間違っているNTTに長くいると「NTT の中でしか通用しないエンジニア」すなわち「海外では食べていけないエンジニア」になってしまうことが見えたから。あのままいたら、今頃は私自身が「天下り先」でも物色しているのかと思うとゾッとする。
人材市場のグローバル化がますます加速する今、ソフトウェア・エンジニアという職を選んだ限り「世界のどこに言っても、ソフトウェアの腕一本で食べて行ける」エンジニアになっておかなければいけない。
つい先日も、シリコンバレーのあるカンファレンスで技術的な発表をしたいと申し込んだところ、Linked-In アカウントで経歴をチェックされ、GitHubアカウントでオープンソース・コミュニティへの貢献度を確認された。 別のところでは、履歴書に stackoverflow コミュニティでの貢献度を書くエンジニアが増えているとも聞いた。
大手ベンダーで丸投げをしている人達には厳しい時代だが、腕に自信のあるエンジニアにとっては本当に素晴らしい時代だ。
Viva GitHub, Viva stackoverflow!
こんな時代になっても丸投げな人は相変わらず多い。開発における丸投げのみならず、問題対処自体を丸投げするような人が偉い人でも、そうでない人でも結構多い。原発事故の対応とか見ていて、「なんであんな事も対応できないのだろう?」といらついている自分自身のチームも同じように問題解決を丸投げしあっていてグダグダになっていたりする。丸投げ現象は、子供のボール遊びみたいに、一人が投げだすと、みんな投げだす傾向があるように思う。こういうプロジェクトは大抵、悲惨な結果になる事が多い。
Posted by: Yskotarou | 2012.12.04 at 07:51