皆が「空気を読み、流れに乗って」ばかりいたらこの国は沈む
安倍総理に講演の場を与えたCSISとは何か

今週の週刊 Life is Beautiful:2月26日号

今週のメルマガ「週刊 Life is Beautiful」の配信準備が整ったので、内容を簡単に紹介する。

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今週のざっくばらん

日本企業のグローバル化の課題

Diixi というコンサルティング会社の「なぜ、日本企業のグローバル展開は失敗するのか? その5つの理由とは」という文章を読みました。私が経験して来たことと重ね合わせると納得できることが多いので紹介します。私がこの件に関して最も勉強できたのは、UIEvolution がスクエア・エニックス(スクエニ)に買収されていた2004年からの3年間でした。スクエニの社長は当時から和田さんでしたが、和田さんは英語もそれなりにしゃべれるにも関わらず、経営スタイルはとても日本的でした...

私の目に止まった記事

Too Big to Fail has become Too Big for Trial

このビデオは、民社党の新人上院議員の Elizabeth Warren が Federal Bank Regulators (連邦銀行規制局)に対して「なぜ(リーマンショック以来)どの銀行も彼らの違法行為に対して裁判所で裁かれていないのか」について厳しいツッコミをしている所です。このビデオを見て私はすっかり彼女のファンになってしまいましたが、同時に「政治家の役割はまさにここにある」とつくづく思いました...

The Super Supercapacitor | Brian Golden Davis

炭素原子をシート上に並べた Graphene (グラフェン)が、リチウム電池のように電気を高密度に長時間保持出来る上に、コンデンサのように高速充電が可能、という性能を持っていることが分かった、という話です。Graphene を使った蓄電池が実用化されれば、スマートフォンや電気自動車をわずかな時間で充電することが出来る様になる、というとても楽しみな話です...

Apple’s Upgrade Dilemma

市場が期待しているほどに消費者は iPhone/iPad を頻繁に買い替えない、という指摘です。私自身も iPhone5 ではなく、iPhone4S で十分に満足しています。これを問題視するかどうかは、何を Apple に期待するかによって違うと思います。これまでのように、年率30%以上の売り上げを延びを期待している投資家から見れば...

A tantalising prospect

チタン(Ti)やタンタル(Ta)のような高価な金属を、電気を使った新しい方法で還元(酸化物から酸素を除くこと)することにより、これまでよりもはるかに安く製造する方法が見つかり、それが実用化されつつある、という話です。この記事によると、昔はアルミニウムも非常に貴重で高価な金属だったそうです...

Nielsen Agrees to Expand Definition of TV Viewing

テレビの視聴率の調査会社、ニールセンがようやく重い腰を上げて、インターネットでの動画視聴も含めた「本当の視聴率」の測定に乗り出す、という話です。一見、もっともな話のようにも思えますが、「時すでに遅し」というのが正直な感想です。Youtube の視聴率に関しては、Google が100%把握している上に...

Bitter Pill: Why Medical Bills Are Killing Us

TPPに参加することの一番の問題は米国からの農作物にあると勘違いしている人にはぜひとも読んでいただきたい話です。まともな国民健康保険のない米国では、この記事に書いてある通り収入の20%(このケースだと月々469ドル)を健康保険に費やしたところで必ずしも十分な医療費がカバーされず、重い病気にかかっていても健康保険で十分にカバーが出来ない場合...

Apple Should Embrace Netflix's Latest Move And Make It Their Own

オリジナルTVシリーズ「House of Cards」を作った Netflix を見習って、Apple もコンテンツの制作に乗り出すべき、という意見です。私も同じようなことを考えていました。Apple TV を単なる「ホビー」から、「放送革命の起爆剤」に格上げするには、映像コンテンツが鍵を握ります...

My first month with the Nike FuelBand: Stay out of my way and we’re cool

Nike の FuelBand を1ヶ月つけていた人のレポートです。FuelBand はモーションセンサー付きのアームバンドで、付けている人のアクティビティを記録したり、1日のゴールを設定してそれに向けて運動したりするためのものです...

首からさげる「ウイルス除去剤」でやけど 幼児が重傷

最近の日本の「除菌」ブームは少し問題だと感じていましたが、この「ウィルス除去剤」はその極めつけです。幼児がやけどをするかどうかの以前に、そもそもこんなデバイスが子供に必要だと感じてしまう親がいること事態が問題だと思います...

Oculus VR

Sony が Playstation 4 に関する発表を行いましたが、私にはなんだか典型的な「イノベーションのジレンマ」に陥っているように思えます。ゲーム好きの人に聞けば「もっとゲームをリアルにして欲しい」と言うでしょうし、ゲーム開発者に聞けば「もっとゲーム機の性能を上げて欲しい」と言うでしょう。しかし、今やゲーム市場の主流はスマートフォンに移りつつあり、据え置き型ゲーム機の市場は衰退の道を...

Desktop 3D scanning 

最近は3Dプリンターが安価になり、個人でも購入が可能になりましたが、それと対で注目すべきなのは 3Dスキャナーです。この二つを組み合わせれば、色々なものの複製がコピーマシンを使うのと同じ様に簡単に出来てしまいます(ただし、外見のみ)...

Amazon's Star Engineer Has A Sweet Life, Lives On A Boat And Work

アマゾンのスター・エンジニアである James Hamilton が普段はシアトルの港に泊めてあるボートで暮らし、時々ハワイに向けて航海しては、そこから働いている、という話です。こんな話をすると日本に暮らすエンジニアは「とても遠い話」だと感じるかも知れませんが、実際にはそれほど遠い話ではありません。私がマイクロソフトで働いていた時も...

日本企業の「ものづくりの病」を打破する方法

私が何度か足を運んだことのある IDEO のビジョンにも通じる話ですが、顧客からの要望に従って商品を改良していくのには限界があり、そこから一歩先に進むには、顧客の行動を良く観察し、潜在的な需要を掘り起こさなければならない、という話です。家庭用のテレビが典型的な例で、最近の 3D、4K(ウルトラハイビジョン)、スマートテレビなどの方向性は、...

今週の TED ビデオ:Colin Powell

Colin Powell: Kids need structure

George H.W. Bush 政権の下でChairman of the Joint Chiefs of Staff(統合参謀本部議長)を、 George W. Bush 政権の下で Secretary of State(国務長官)を務めた Colin Powell のスピーチです。内容は「子供達にはもっとストラクチャーが必要だ」という話ですが、さすがに軍隊出身の人だけあって、説得力があります。スピーチも明確なので、英語の聞き取りには良い題材だと思います...

UIEvolution 起業ものがたり(12): ビジョンとミッション

そこでビジネスプランを書くことにしました。Java が達成出来なかった "Write Once Runs Anywhere" を UJML という言語を使って達成しようというプランです。今になって考えると、「どうやって儲けるのか」というビジネスの部分はとても稚拙でしたが、ビジョンの部分は、私が Microsoft 時代に漠然と感じていたことを言葉にすることにより...

読者からのご質問・ご意見コーナー

今週の質問です。

桜宮高校生徒自殺事件を皮切りに、日本では体罰問題が連日取り上げられており、2020年のオリンピック招致にも影響が出かねないとも騒がれています。今回の一連の報道に対する海外からの反応は冷ややかで、批判的な意見が多く、実際、海外ではスポーツ指導をするコーチ(監督)が体罰に走るケースは少ないという記事を目にします。しかし、体罰問題がある程度容認されている(いた)日本社会において、今回の事件は氷山の一角に過ぎません。

実際、私自身は1988年(昭和63年)生まれの25歳で、小中学生時代は教員から何度か手を挙げられた記憶があります。知り合いの30~40代の方々も「俺たちの頃は、もっとヒドかった」と口を揃えます。
しかし、私自身、当時の経験はそれほど悪い記憶ではありません。また、30~40代の人達も当時の話を明るく半ば自嘲気味に話している様子を見ると、正直、体罰に対してそこまで悪いイメージはないです。体罰自体は昔から存在していたのですから(もっと激しい)、問題の本質は体罰ではなく、別のところにあると考えています。

中島さんにお聞きしたいことは、「体罰は昔から存在していたのに関わらず、なぜ、彼は体罰がきっかけで自殺することになったのか?」です。「悪いものは悪い」で終わらせられる話でもありますが、中島さんの意見を聞かせていただけると幸いです。

難しい問題ですが、「体罰は昔から存在していたのに関わらず、なぜ、彼は体罰がきっかけで自殺することになったのか?」という部分に絞って私の考えを述べたいと思います...

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