PhotoShare on Youtube

 昨日のエントリーでも書いた通り、今年の一番の目標は、PhotoShareを単にダウンロードするだけでなく、ちゃんとアクティブ・ユーザーとして使いこなして楽しんでくれるユーザーの数を増やすこと。

 ケータイで写真を撮ったりネットにアクセスしたりすることに慣れている日本のユーザーにはすんなりと受け入れていただけたPhotoShareだが、そこまで常時接続ライフスタイルに浸っていない北米のユーザーに広く受け入れてもらうには、まずは「常につながった状態でビジュアルにコミュニケーションすることの楽しさ」を理解してもらわねば、と作ったのがこのビデオ。


 少し報告が遅れてしまったが、Big Canvas Inc.として三つ目のアプリPhotoArtistを今月の始めにリリースした。4月に起業してから、7月にPhotoShareという写真共有型のソシアル・ネットワーク・サービスを(SNS)iPhone向けにリリースし、そのアドオンソフトとして10月に発売したSmallCanvasに続く第二弾のAddOnソフトである。

 私個人としては、もっとすばやいペースでアプリを出したいとは思っているのだが、コアとなるPhotoShareのコミュニティをちゃんと育てて行くためには色々とやることもあるし、フルタイムの学生と同じペースでMBAの勉強もこなしながらだから、まあ許容範囲ではある。

 以前にもここで書いたが、SNSを運営することから学べることはたくさんあり、そのおかげでビジネスモデルも見えて来たし(SNSユーザーに向けた有料アプリの販売)、iPhoneを持ったユーザーがどんなものに価値を見いだすのかも少しづつだが見えて来たように思える。

 金融市場が通常の状態であれば、VCからの資金調達を考えても良いフェーズに来ているのだが、時間を有効に使うことを考えれば、今の段階で資金調達に時間を費やすのはあまり意味がない。そんなことよりみ、もの作りに100%集中して一日でも早く黒字化すべき。

 このビジネスの楽しいところは、何と言ってもそのスピードとユーザーとの対話。発案からリリースまでが数週間という短い期間なのはもちろんのこと、リリースしてからそれがターゲットとしている市場(この場合はPhotoShareユーザーの間で)にそれなりに受け入れられるかどうかが分かるまでが数日、というペースは短期決戦型の私にぴったり。

 下に貼付けたのは、PhotoArtistの発売直後の週末にPhotoShareに投稿された作品の一部。ユーザーからのフィードバックをこんな形でリアルタイムでダイレクトに受け取ることが出来るのがソシアル・ネットワーク・サービスを持つ利点。

 ちなみに、今回のPhotoArtistは株式会社アルファブレンドとの共同開発。アルファブレンドの技術力とPhotoShareの持つバイラル・マーケティング力をうまく融合させることが出来たとても良い事例だと思う。iPhoneアプリの開発・販売に関するパートナーシップはPhotoShareをうまく絡めるものでありさえすれば大歓迎なので、興味のある方は個人・法人を問わずphotoshare(あっと)bigcanvasinc.comまでご連絡いただきたい。

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| November 7, 2008
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| November 7, 2008
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| November 7, 2008

「デッサン力」がない人が「絵を描く楽しみ」を味わえる時代

 上の三つの絵は、私がiPhone/iPod touch向けのお絵描きソフトSmallCanvasで描いた絵だが、パッと見てどう感じるだろう。「結構絵が上手な絵じゃないか」と思った人も多いかもしれない。

 実は上の三つの絵は、SmallCanvasの発売に合わせて、私自身がサンプルとして書いたもの。絵心のない私が苦肉の策で作り出したのが、SmallCanvasのundo/redo機能を駆使して写真のトレーシングをするという裏技(アプリの作者が「裏技」を発明してどうするんだ、とうツッコミはなしで^^;)。下に置いた写真をトレースするために、基本的なデッサンがしっかりとし、これだけで「そこそこ見られる絵」になってしまうから不思議だ。

 これで再認識したのは、「絵の上手さ」は、「ちゃんとした構図でデッサンが描けるか」という「テクニック」の部分と、「描き手オリジナルの表現ができるか」という「センス」の部分とから構成されており、私も含めて多くの人は「テクニック」の部分でつまづいてしまい、自分の作品を世の中に発表しようとする意欲を持つことができなかった、ということ。

 せっかく技術がここまで進歩したのだから、「テクニック」の部分はソフトウェアを使って思いっきり補助してしまい、「デッサン力」など持ち合わせていない人たちも、「センス」の部分だけで勝負できるようにすると、もっと創作意欲・発表意欲がわくのではないかというのが私の考えだ。

 特に「センス」の部分になると、「デッサン力」とは異なり絶対的な評価など存在しないのがさらに良い。上のような例だと、「なにを書くのか」「どんな構図で書くのか」「どの線を省くか」「どこにどのくらいの濃さでどんな色を塗るか」「どこまで丁寧に塗りつぶすか」などが、それぞれの作者の持ち味となり、デッサンのように「正しい書き方」などがないのが楽しみ方の自由度を高めるのである。

 「テクニック」の部分は、ソフトウェアの力で思いっきり補助し、ソフトウェアが決して補うことのできない「センス」の分だけで勝負する芸術作品。ある意味、それこそが本当の「アート」じゃないかと思ったりするんだが、いかがだろうか。

【補足】ちなみに、この「センス」の部分に関しては、山田雅夫氏の「スケッチは3分」がおすすめ。

【補足2】ブックマークで知らせていただいたhttp://blog.mf-davinci.com/mori_log/archives/2006/10/post_720.phpも参照の価値有り。


iPhone向けお絵描きソフト「SmallCanvas」リリース

Smallcanvas

 PhotoShareに続く、Big Canvasの二つ目のアプリケーションとして今回リリースしたのは、iPhone向けのお絵描きソフト、SmallCanvas。無料で提供しているPhotoShareとは違い、$1.99の有料ソフトだ。

 PhotoShareを開始した時から、色々な人たちから「PhotoShareってずっと無料で提供し続けるの?」「Big Canvasのビジネスモデルは?」と聞かれることが多かったのが、私の答えは一貫して「それはこれから見つける」というもの。

 2000年に私の一つ目のベンチャー企業として起業したUIEvolutionを経営して、一つはっきりと分かったことは、最初からビジネスモデルがキチンと作れているベンチャー企業なんてほとんど存在しない、こと。成功するベンチャー企業に欠かせないのは、「完璧な戦略・ビジネスプラン」などではなく「市場から学んだことをもとに柔軟にプランを変更していける適応能力」。

 それならば、どのみち大幅に書き換えなければならないビジネスプランの作成に無駄な時間を費やすよりは、「まずは無料版のサービスで市場に出て、そこからビジネスのネタを見つけ出して行く」というメタ・ビジネスプラン、というのもありだ、というのが私の考え。

 もちろん、そんな考えでは投資家から資金を集めることも、それを使ってたくさん人を雇うことも出来ないのだが、先に資金と人だけ集めてしまってから、収益の上がるビジネスプランにたどり着くまでさんざん苦労した経験を持つ私としては、まずは自己資金で小さく始め、小さいからこそ持てる柔軟性でビジネスのネタを見つけ出すまで試行錯誤し、その後に資金集めなり人員の増強をする、という方がずっとしっくりと来たのだ。

 そんなメタ・ビジネスプランだけで7月にリリースしたPhotoShareだが、3ヶ月運営して、ようやく少しだがビジネスのネタのようなものが見えて来たので、それを証明する意味でもリリースしたのが、今回のSmallCanvas。

 SmallCanvasで描いた絵や、何かを書き足した写真をPhotoShareに直接アップロードできるようにしてあるのは、そういった画像・写真からのViral Marketing効果を期待してのこと。ある意味で、ユーザー自身がコンテンツを作るSNSだからこそ可能なビジネスモデルだ。

 まだリリースしてから数時間しか経っていないのに、購入していただいたユーザーの方々の作品は次々に発表されているし、フィードバックも続々と入ってきている。ある意味、PhotoShareというプラットフォームを持っているからこそ可能な、ユーザーと密着した形でのソフトウェアの開発スタイル。ユーザーがどんな使い方をしているか、どんなところに不満を抱いているかなのがリアルタイムで分かる状況でソフトウェアの開発が出来る、というのは私にとっても初めての経験なので、何とも楽しい。

 ちなみに、SmallCanvasは完成品はかなりコンパクトにまとまったソフトだが、この形にたどりつくまでは色々と苦労したので、そのプロセスに関しては別途エントリーを立てて書こうと思う。


ブログと比べると、雑誌のコラムがブラックホールに思えてしまうという話

 今日は来月号の月刊asciiのコラム原稿の締め切り日だが、テーマを「ブログとコラムの違い」に置いて書いていたら、なんだかグチのようになってしまった。

 エントリーを書いてから平均して30分位で早い時で数分で最初のフィードバック(コメントとかブックマーク)が入って来るブログと比べ、原稿を書き上げてからそれが雑誌に掲載されるまで数週間かかり、さらに何人の人が私のコラムを読んだのか知る方法もなく(ウェブ・サーバーと違って雑誌にはページビューをカウントする仕組みがない^^)、読者からのコメントなどが返って来たことのないコラムに書くことは、ブラックホールに向かって叫んでいるような感覚を覚える、という話である。

 しかし、グチだけで終わっては申し訳ないので、そのコラムの最後にこのエントリーのURLを乗せてフィードバックをコメント欄に書いていただく様にお願いしてみることにした。さあ、果たしてフィードバックは返ってくるだろうか?

【私のコラムを読んでここに来た読者の方にお願い】単に「月刊asciiのコラムを読んでここに来ました」という一言でも結構なので、コメントを残していただけると励みになるので、ぜひともお願いしたい。


コラム「空白の5年間」の予告編を書いてみた

 「月刊ascii」にコラムを書き始めて5ヶ月ほど経つが、このブログのおかげで文章を書くのにはずいぶん慣れて来たので、思ったよりも楽である。確かに「毎月決まった文字数のものをある程度のクオリティで書かねばならない」という制約を少し負担に感じることもあるが、原稿料をいただいて書く以上、そのくらいの負担は当然である。

 しかし、どうしても違和感がぬぐえないのが、「原稿を書いてからそれが出版されるまで1ヶ月以上かかる」という即時性のなさと、「読者からのフィードバックがほとんど帰ってこない」という双方向性の欠如である。

 ブログにしろ原稿にしろ、それなりの思いを込めて一気に文章を書くタイプなので、その出来立てホヤホヤの「思い」が冷えないうちに読者に届けたいし、それがちゃんと伝わったかどうかのフィードバックがすぐに欲しい。ブログの場合にはそれが可能なのだが、雑誌のコラムの場合にはそれが出来ない。

 そこで、今日は一つ新しい実験をしてみることにした。たった今、編集の方にメールで送ったばかりの来月号のコラム原稿の一部をここで「引用」してしまうのだ。筆者にしか出来ない、「来月号のコラムからの引用」だ。

(…前略…)結局、Bill GatesはJim Allchinの推す「Windows戦略」を選んだのだが、それに失望したBrad Silverbergを筆頭とする「ネット急進派」の主要なエンジニアたちがMicrosoftを去り、Microsoftのネット戦略に大きな穴をあけることとなってしまったのだ。そこに出来た「空白の5年間(2000年~2005年)」をついて大躍進したのがGoogleである。
【月刊asciiコラム、中島聡のITうんちく 「空白の5年間」 より引用】

 雑誌の発売前に全文を引用してしまってはコラムの価値がなくなってしまうが、ごく一部だけを引用するのであれば雑誌の宣伝にもなるし、「出来立てホヤホヤの思いを伝えたい」という私の欲求不満も一部だが解消される。

 「逆に読むほうに欲求不満がたまる!」というコメントが返って来そうだが、「映画の予告編」なんてまさにそこを狙って作ってあるので、それと同じだと思って御容赦いただきたい。ちなみに、来月号の発売日は3月24日である。


自らが情報を発信する側に立たなければ決して理解できないことがある

Treemo_1 先日のエントリーで、「写真を撮ることになどまったく興味がなかった私が、最近はいつもカメラを持ち歩いている」と書いたが、そのキッカケを作ってくれたのがtreemoという写真共有サービス。

http://www.treemo.com

 ブログにはいち早く飛びついた私だが、写真を撮るのが特に好きでもなかった私としては、Flikrによる写真共有サービスがはやり初めてもあまりピンとこなかったのだ。日々の写真であれば携帯電話で撮影したものをブログ用で公開すれば十分だし、人に見せられるほどの写真を撮れる腕を持っているわけでもない。

 そんな私に、近所の知り合いから連絡があったのが二月ほど前のこと。「写真やビデオを共有できるサービスを提供するベンチャー企業を始めたので、ベータユーザーとして参加して欲しい」と依頼された時には、「いまさらFlikrやYouTubeの後を追いかけても無理じゃないの」という思いもあったのだが、Flikrによる最初の「写真共有カルチャーの波」に乗り遅れた私としては、この第二波に乗ってみるのも悪くないと思ったのである。

 そこで少し前からブログ用に撮影した写真などをアップロードし始めたのだが、一つ問題があった。携帯電話で撮影した写真を公開してもどうもサマにならないのだ。ブログならともかく、写真が主役なのだから、もう少しきれいな写真をアップロードしたい。そんな思いからデジカメを持ち歩き始めたのが1ヶ月ほど前のことだ。

 写真などには全く興味を持ったことのなかった私だが、いざデジカメでさまざまな被写体を撮ってみるとこれがとても楽しいのだ。思ったとおりの写真はなかなか撮れるものではないのだが、それでも何十枚かに一枚は「少なくともtreemoにアップロードしても恥ずかしくない」ぐらいの出来にはなる。

 という事で、私の「treemoアルバムの初公開」である。幾つかの写真は携帯電話サイズに縮尺してこのブログでも公開済みだが、treemoに行けばフルサイズのものを見ることができる。

http://www.treemo.com/users/satoshi/channel/

 ちなみに、このエントリーを書いていて思ったのだが、「Web2.0とは何か」、「CGM/SNSはどうしてこんなにブームになっているのか」をなかなか理解できないと悩んでいる人がいるとしたら、そんな人たちには、「自らがブログなり写真共有サービスに積極的に参加するのが一番の近道」とお勧めしたい。自らが情報を発信する側に立たなければ決して理解できないことがある、のがWeb2.0の特徴なのだから。

Satoshi the Optimist  (←弾さんのまねしてみました^^)


21世紀のルネッサンス、今までになく人類の創作意欲を刺激するCGMサービス

Seattle2  上場したmixiが2000億円超の時価総額を付けたり、MySpaceがGoogleから3年間で$900Million(日本円にして約1000億円)の広告収入を確保したりと、SNS(Social Network Service)、CGM(Consumer Generated Media)関連のビジネスがにわかに注目されている。明らかにこの金額はバブル気味で、誰かが最後にババを引くことになるような予感がしてしかたがないが、そんなことは私の知ったことではない。

 それよりも持つべきなのは、昨今のCGMブームが、単なる一過性のブームではなく、起こるべくして起こった必然の流れで、人類のさまざまな創作活動に対する影響という意味では、14~16世紀のルネッサンス以上のインパクトを持つ大変化の始まりだ、という認識である。

 ここ10年ほどのデジカメなどのデジタル機器の進化と、パソコン上の編集ツールの進化は、一昔前まではプロやよほどのマニアにしか可能ではなかったさまざまな創作活動をごく一般の人たちの手の届くものにしてしまった。そして同時期に広まったブロードバンドが、そういった作品を瞬時に世界中の人と共有することを技術的に可能にしてしまった。

 ただし、技術的に可能になったからと言って、自分の作品を発表するのが難しかったり他人の作品を発見したり、感想を交換したりすることが簡単にできなければ宝の持ち腐れである。そこで登場したのが、ブログであり、Flikr、YouTube、MySpaceなどのSNS/CGMサービスである。

 この手のCGM型のサービスは、単に作品の発表や共有を簡単にするだけでなく、ものすごく人間の創作意欲を刺激する。自分が作ったものをその場ですぐに公開でき、それに対するフィードバックをすぐに受けることができる。これにまさる刺激はない。

 文章などほとんど書いたことのなかった私が、今やブログで毎日のように文章を書いている。写真を撮ることになどまったく興味がなかった私が、最近はいつもカメラを持ち歩いている(写真は、昨日シアトルダウンタウンで渋滞に巻き込まれた時に見えた時に撮影した写真)。

 レオナルド・ダビンチが活躍していた時代にCGMサービスがあったらどんなことになっていたか想像してみて欲しい。それが今の時代なのである。そんなラッキーな時代に生きることのできる幸せを満喫するためにも、ブログを書く、写真を撮る。それが21世紀のルネッサンスだ。


Web2.0時代のリミックス文化は「21世紀のルネッサンス」

051113_011003  最近リミックス(Remix)という言葉を目にする機会が増えている。はてなダイアリーの辞書に、「楽曲制作で、完成された曲の録音素材をもとに、編集したり、新たに素材を加えたりして、別のアプローチからその曲を再構築すること。または再構築されたその曲のこと。」と書かれている通り(参照)、一般には曲にのみ適用される場合が多いようだ。

 しかし、リミックスという概念を、音楽に限らず、画像、映像、文章、ソフトウェア、なども含めた人間の創作活動全てに適用してみると、色々と面白いことが見えてくる。

1)既存の曲に画像や字幕をリミックスしたFlashアート(「恋のマイアヒ」、「もすかう」など)
2)他人のブログエントリーやニュースの記事を引用しつつ自分の意見をリミックスするブログエントリー
3)複数のプログラマーがそれぞれの変更・改良をコミュニティに還元するという形のリミックスで進化するオープンソース・プロジェクト
4)Google MapやAmazon Web ServiceというサービスAPIを元に独自のウェブ・アプリケーションを作るというサービス・リミックス

 もちろん、「インターネット以前」の時代にも人類は「学芸会」から「模写」まで色々な形のリミックスをしてきたのだが、以前と今の一番の違いは、「リミックス作品を一般公開することがものすごく簡単になった」ことである。これにより、他人のリミックス作品に触れる機会が爆発的に増え、あたかも核分裂の連鎖反応のように、「リミックスがリミックスを呼ぶ」現象が色々なところで起こっている。つい最近の、Google Mapを利用したウェブ・アプリケーション作りの連鎖現象が良い例だ。

 インターネットは、人類を今までに経験したことの無いほど強く創作意欲を刺激する状況に置いているのではないだろうか。16世紀に、イタリアという「場所」にアーティストや科学者達が集まって互いに刺激しあい、科学やアートに急激な進化をもたらせたと同じように、インターネットという「場」にさまざまな才能を持った人々が集まり、リミックス作品の一般公開という形でお互いの創作意欲を刺激し合うさまは、まさに「21世紀のルネッサンス」である。