マーケティング:SMARTな目標設定
2008.11.25
University WashingtonでのMBAの授業も既に二年目に入った。4月に二つ目のベンチャービジネスを始めたばかりの私としては、授業で聞いたことをすぐに実践できるのでとても良い勉強になる。「MBAは何年か実務を経験してからこそ受ける価値がある」という話は良く聞くが、自分でビジネスをしながら受けるMBAの授業は格別である。
今回ためしたのは、マーケティングの教授が口をすっぱくして繰り返す "S・M・A・R・T" な目標設定。いかなるマーケティング活動をする場合においても、まずはその目標設定をしっかりすることが大切で、その際に大切なことは、
- Specific: 目標は具体的でなければならない
- Measurable: 目標が達成できたかを計ることができなければならない
- Atteinable: 目標は(たとえ難しくとも)十分に達成可能でなければならない
- Relevant: 目標はそのビジネスにとって意味のあるものでなければならない
- Timebound: 目標はその時間軸が明確に定まっていなければならない
あたりまえと言えばあたりまえの話だが、この手のフレームワークを使うと、自分たちがやっていることが理にかなっているかどうかのチェックが簡単に出来て良い。
今回はBig Canvasとして4つめのアプリOilCanvasをリリースしたわけだが、PhotoShareユーザーとの約束(PhotoArtistのレビューが40個以上集まれば無料にするというもの)にもとづいて、期間限定で無料で配布することになった。
せっかく無料で配布するのであれば、PhotoShareやPhotoArtistの宣伝に最大限に活用するためにも、米国の連休を利用して今週末に出来るだけたくさんの人たちに一気にダウンロードしてもらおうというもの。そこで、上の"S・M・A・R・T" に基づいて今回のリリースの目標を定めてみた。
- Specific: OilCanvasを5万人の人にダウンロードしてもらう
- Measurable: iTunes storeからのレポートでこれは可能
- Atteinable: 世界中にiPhone/iPod touchは数百万台あるんだから、5万ダウンロードは十分に可能なはず
- Relevant: OilCanvasからはPhotoShareへ作品が直接投稿できるしくみが入れてあるし、PhotoArtist、SmallCanvasの紹介もしてある。OilCanvasを無料で配布することにより、PhotoShareのユーザーが増え、PhotoArtist、SmallCanvasの売り上げに繋げるのが究極の目的。
- Timebound: これから29日の23:59まで(5日と少し)
こうやって目標を設定した上で、それをどうやって実現するかをいろいろと考えて来たわけだが、その一つがYoutubeへのプロモーション・ビデオ(そして、このブログエントリーそのもの)。「iPhone/iPod touchを持っている人が見たらダウンロードせずにはいられない」というビデオを作ったつもりなのだがいかがだろうか?